設備巡回点検を効率化する新機能、データの自動取得と報告書作成を一体化製造業IoT

バルカーは、設備点検プラットフォーム「MONiPLAT」に新機能「ZeroVisit」を追加した。センサーデータの自動取得から報告書作成までを一体化し、巡回点検業務を効率化する。

» 2025年10月24日 13時00分 公開
[MONOist]

 バルカーは2025年9月30日、設備点検プラットフォーム「MONiPLAT(モニプラット)」に、巡回点検工数ゼロを目指す新機能「ZeroVisit(ゼロビジット)」を追加したと発表した。

 国内製造業では、2030年に約640万人の労働力不足が予測され、現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進が求められている。MONiPLATは 点検報告書の作成や承認申請、スケジュール管理、リマインド機能などを備えた設備管理プラットフォームだ。これまでに1500社以上に利用され、点検業務のペーパーレス化を支援してきたが、作業員が現場を巡回する業務のデジタル化は難しく、課題となっていた。

キャプション 「MONiPLAT」の概要[クリックで拡大] 出所:バルカー
キャプション 「MONiPLAT」のWebサイトトップ画面[クリックで拡大] 出所:バルカー

 コネクシオとの協業で開発したZeroVisit機能は、センサーデータの自動取得から報告書作成までを一体化し、巡回点検業務を効率化する。配線工事不要でセンサーを設置できるため、IoT(モノのインターネット)化を低コストで始められる。

 センサーは温湿度、流量、液面、圧力、照度、CO2などに対応し、取得したデータを自動で点検票に転記してグラフ化する。担当者はスマートフォンからワンタップでデータを収集でき、現場を巡回することなく報告書を作成できる。これにより、巡回点検工数を削減し、作業員は高度な判断業務に集中できるようになる。

キャプション 「ZeroVisit」の使用イメージ[クリックで拡大] 出所:バルカー

 さらに、蓄積したデータを分析して、異常の兆候を早期に検知する状態基準保全(CBM:Condition-Based Maintenance)に活用できる。高温や高所など危険エリアでの作業が不要になるため、安全性の向上にも寄与する。

 なお、ZeroVisitはMONiPLATの統合機能として提供されるため、MONiPLATの既存ユーザーは契約変更なしで利用を開始できる。

 今後、予知保全など他サービスとも連携し、設備をワンストップで管理できるよう、MONiPLATの機能を拡大していく。

⇒その他の「製造業IoT」の記事はこちら

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

特別協賛PR
スポンサーからのお知らせPR
Pickup ContentsPR
Special SitePR
あなたにおすすめの記事PR