公差設計と実態との間にある差異を改善し、設計精度を高めていくには、公差設計のPDCAサイクルを回していく必要があります。
まず、一般的なPDCAサイクルについて説明します。PDCAとは、改善活動や品質管理の基本となる「継続的改善」のサイクルであり、次の4つのステップで構成されています。
1.Plan(計画)
2.Do(実行)
3.Check(評価/確認)
4.Action(改善/標準化)
※課題が残る場合は、再び「Plan」に戻って改善を続ける。
PDCAサイクルとは、計画→実行→評価→改善を繰り返すことで、業務や設計の品質を継続的に高めていく仕組みです。
一般的なPDCAサイクルについて説明しましたが、公差設計におけるPDCAサイクルはどのようになるのでしょうか。以下にまとめます。
1.Plan(計画)
2.Do(実行)
3.Check(評価)
4.Action(改善)
このPDCAを繰り返すことで、現場に即した公差管理が可能になります。
設計者は厳しい公差を設定しがちですが、加工部門や調達部門はコストや納期の観点から、緩い公差を望む傾向があります。ここには常に「公差のせめぎ合い」が存在します。
つまり、公差設計のPDCAは設計部門だけでなく、調達/加工/品質管理、さらには外部加工会社との連携によって回す必要があります。設計者には、CADの前に座るだけでなく、現場に足を運ぶ姿勢も求められます。
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