LIXILは、顆粒だしを水道水で調製すると、残留塩素により不快臭の原因物質であるアルデヒド類が生成されることを発見した。残留塩素を除去した浄水で調製すると、アルデヒド類由来の不快臭は抑えられた。
LIXILは2024年9月30日、顆粒だしを水道水で調製すると、水道水中の残留塩素によって不快臭の原因物質であるアルデヒド類が生成されることを発見したと発表した。
今回の研究では、鶏ガラ、かつお、こんぶの3種類の顆粒だしについて、それぞれ水道水および浄水で調製し、香気成分を網羅的に解析した。
その結果、水道水で調製した鶏ガラのだしは、浄水で調製したものより、イソブチルアルデヒド、2-メチルブチルアルデヒド、イソバレルアルデヒドの3種のアルデヒド類と1-ビニルアジリジンが多く検出された。だし本来の香気成分に違いは見られなかった。
かつお、こんぶの場合も、浄水より水道水の方にアルデヒド類が多く検出されたが、最も水道水の影響を受けていたのは鶏ガラだった。
水道水で調製した場合に不快臭が多くなる原因を調べたところ、使用する水に含まれる残留塩素濃度が増加するにつれて、3種全ての顆粒だしで不快臭の原因物質が増加していた。これにより、水道水の残留塩素が不快臭の原因物質生成に関与していることが示された。
研究結果から、残留塩素を除去した浄水で調製すると、アルデヒド類由来の不快臭が抑えられ、だしの香りを楽しむには浄水が有用であることが確認された。
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