StratasysとCollPlant Biotechnologiesは、バイオインク200ccを材料に3Dプリンタで造形した、再生乳房インプラントの前臨床試験を開始した。自然の乳房組織の成長を促し、時間がたつと完全に分解するインプラントの能力を試験する。
Stratasysは2024年8月19日(現地時間)、CollPlant Biotechnologiesと共同で、バイオインク200ccを材料に3Dプリンタで造形した、再生乳房インプラントの前臨床試験を開始したと発表した。自然の乳房組織の成長を促し、時間がたつと完全に分解するインプラントの能力を試験する。
試験に用いる乳房インプラントは、CollPlant Biotechnologiesのrhコラーゲンベースのバイオインク200ccを材料に使用。Stratasysの3Dプリンタ「Origin」を用いて造形する。
両社は2023年4月に提携を発表し、再生インプラントの造形にOriginを適応させ、商用サイズ200ccの3D造形に成功している。2024年初めには、進行中の前臨床試験で、インプラント内での新生血管や組織の再生、初期の生分解プロセスが認められた。また、有害な組織反応は認められず、安全性を確認できた。
乳房再建と豊胸術は、世界で2番目に多い形成外科手術だ。これらの手術では、一般的に合成シリコン製の乳房インプラントが使用されるが、合併症のリスクがある。rhコラーゲンベースの再生インプラントはこうした課題の克服が期待されるもので、CollPlant Biotechnologiesでは2025年前半に研究の初期結果が出ることを期待しているという。
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