トヨタ自動車は2024年3月期第3四半期の決算を発表した。営業収益は前年同期比23.9%増の34兆227億円、営業利益は同102.1%増の4兆2402億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益が同107.9%増の3兆9472億円だった。
トヨタ自動車は2024年2月6日、2024年3月期第3四半期(2023年4〜12月)の決算を発表した。営業収益(売上高)は前年同期比23.9%増の34兆227億円、営業利益は同102.1%増の4兆2402億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益が同107.9%増の3兆9472億円だった。
2024年3月期通期(2023年度)の業績見通しは、前回予想から上方修正して営業収益が前年度比17.1%増の43兆5000億円、営業利益が同79.8%増の4兆9000億円、当期利益が同83.6%増の4兆5000億円と見込む。見通しには、ダイハツ工業や豊田自動織機の認証不正による出荷停止の影響を現時点で把握できる範囲で織り込んでいるという。
2023年4〜12月期はHEV(ハイブリッド車)を中心に全地域で販売台数が増加した。連結販売台数は前年同期比12.4%増の729.5万台、トヨタ・レクサス販売台数も同9.7%増の790.8万台だった。地域別に見ると、日本が同16.3%増の163万台、北米が同16.7%増の216.1万台、欧州が同16.8%増の88.4万台、アジアが同6.4%増の137.6万台、中南米などその他地域が同4.8%増の124.5万台となっている。中国事業はHEVの堅調な需要によりトヨタ・レクサス販売台数を維持し、前年同期比2.1%増の152.8万台となった。
トヨタ・レクサス販売台数に占める電動車の比率は35.9%で、前年同期から41.4%増加して283.7万台となった。このうち、HEVが同37.9%増の264.6万台、PHEV(プラグインハイブリッド車)が同56.5%増の10.2万台、EV(電気自動車)が同429.5%増の8.7万台だ。
増益には販売台数の増加だけでなく、商品構成の改善や、北米と欧州、アジアでの価格改定などの営業面の努力が貢献した。原価改善の努力も含めるとコロナ禍以降の資材高騰を上回る収益構造の改善が進んだ。為替やスワップの影響を除くと、営業利益は前年同期から1兆6250億円の増加となった。
労務費やデジタル化への投資、研究開発費などで3000億円、資材高騰で3700億円のマイナス要因があったものの、原価改善で3050億円、営業面の努力で1兆9900億円のプラス要因を生み出した。営業面の努力では、補給部品や用品、中古車、コネクテッドなど新車販売以外のバリューチェーンが1600億円の増益要因となった。
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