アバンシは5Gコネクテッドカー向けライセンスプログラムの提供を開始する。
アバンシは2023年8月17日、5Gコネクテッドカー向けライセンスプログラムの提供を開始すると発表した。プログラムでは、5Gだけでなく4G、3G、2Gを含むセルラー接続の実装に不可欠な特許技術を網羅した単一のライセンスを提供する。ライセンスにはセルラーV2X(車車間、路車間、歩車間通信)も含まれる。
初期ライセンサーは58社で、「ほぼ全ての主要な特許所有者がプログラムに参加した。5Gコネクテッドカーで使用される必須のセルラー技術の過半数を網羅している」(アバンシ)という。5年後には新車の生産台数の50%以上が5Gコネクテッドカーになると見込む。
ライセンシーとしてはメルセデス・ベンツが既に加入している。2024年2月16日までに加入した自動車メーカーは早期割引価格として1台29ドルで利用できる。その後は1台32ドルとなる。ライセンサーが増えても、ライセンス料は変更されない。また、契約は車両のライフタイム全体で1回のみだ。
アバンシは、知的財産のライセンス供与について2社間で長期にわたって協議するのではなく、簡易かつ効率的に進められるべきだという考えの下、ライセンサーとライセンシーの橋渡し役となるワンストップソリューションを提供している。ライセンシーが必要なライセンスにアクセスしやすくすることも狙っている。4Gコネクテッドカー向けライセンスプログラムは57社のライセンサーが参加し、80以上の自動車ブランドのコネクテッドカー合計1億3000万台以上にライセンスが供与されている。
コネクテッドカーに関しては、自動車メーカーに対する訴訟が相次いだ。アバンシは、ライセンスプログラムの外で2社間でライセンス供与を協議することは企業の自由であるとしつつも、訴訟リスクが伴うと指摘する。また、自動車メーカーが複数のティア1サプライヤーと取引することを踏まえると、自動車メーカーが通信技術を持つライセンサーと協議するのが効率的だとしている。
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