船井電機は、「日本ものづくりワールド 2023」内の「第1回 ものづくりODM/EMS展」において、グループ傘下の中国船井電機(広島県福山市)で受託生産を行っている車載向け直下型バックライトなどの製品を披露した。
船井電機は、「日本ものづくりワールド 2023」(2023年6月21〜23日、東京ビッグサイト)内の「第1回 ものづくりODM/EMS展」において、グループ傘下の中国船井電機(広島県福山市)で受託生産を行っている車載向け直下型バックライトなどの製品を披露した。
船井電機と言えば「FUNAI」ブランドの液晶テレビや有機ELテレビなどで知られているが、実は約20年前から中国船井電機を中心に受託生産事業を展開している。「主力製品であるテレビの技術を基に液晶ディスプレイ関連の受託生産を行ってきた。近年注力しているのが、ディスプレイの搭載数が増加している車載向けだ」(船井電機の説明員)という。
展示した車載向け直下型バックライトは、船井電機独自の光均一化技術を用いたパネル直下点灯方式のバックライトであり、ローカルディミング(L/D)機能によって液晶ディスプレイで表現が難しい黒を際立たせた高コントラストによる高画質化や、省電力化を特徴としている。
丸形タイプのバックライトを展示するなど、車載向けで求められるさまざまな形状に合わせたフリーフォーム対応が可能なことも示して見せた。また、メータークラスタに搭載される車載ディスプレイは機能安全規格への準拠も求められるが、船井電機では自動車業界の品質マネジメントシステムであるIATF 16949の認証を取得することで対応している。
また、テレビ技術を基にした液晶ディスプレイ関連以外の製品に対応するための取り組みも進めている。船井電機は2020年5月に、歯科用CTを手掛けるプレキシオンを買収しているが、その生産は中国船井電機で行っており医療機器の品質マネジメントシステムであるISO 13485も取得している。
現時点で船井電機の生産受託事業の売上高は全体の5%以下にとどまっているが、液晶ディスプレイ関連にとどまらない形で事業拡大を目指したい考えだ。
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