帝人フロンティアは、RFIDソリューションを手掛けるスマートセンシング事業を傘下に置くとともに、主力事業の衣料繊維、産業資材との事業シナジーを創出していく方針を打ち出した。
帝人フロンティアは2023年4月20日、東京都内で会見を開き、帝人が新規事業として展開してきたRFIDソリューション「RecoPick」「RecoFinder」を手掛けるスマートセンシング事業を同月から傘下に置くとともに、同事業をはじめとする新規事業を推進する新事業推進本部を発足し、主力事業の衣料繊維、産業資材との事業シナジーを創出していく方針を打ち出した。2023年度のスマートセンシング事業の売上高見込み約5億円に対して、2030年度には約10倍となる50億円の達成を目指す。
帝人フロンティア 新事業推進本部 本部長の重村幸弘氏は「商社機能とポリエステル事業を手掛ける当社は、帝人グループの中でも取り扱う商品の幅が広く、スマートセンシング事業と組み合わせたDX(デジタルトランスフォーメーション)を切り口とするシナジー創出が大いに期待できる。2030年度の売上高目標とした50億円は確実に達成可能だと考えており、海外展開なども含めてさらなる上積みが期待できる」と語る。
例えば、衣料品にリサイクルの素材分別の情報をまとめたRFIDタグを組み込んで資源循環を可能にしたり、産業資材関連のトレーサビリティー管理に活用したりといったことが想定される。また、同社が新規事業として立ち上げた医療用ガウンの使用後の分別や、防災品トータルパッケージ「まるごと防災」の在庫管理への応用など、新事業推進本部で扱う製品とのシナジーも期待できる。
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