富士経済は、サービスロボットの世界市場に関する調査結果を発表した。オフィスや店舗用などで需要が大きく伸び、2030年の世界市場は4兆1850億円になると予測する。
富士経済は2023年2月17日、サービスロボットの世界市場に関する調査結果を発表した。オフィスや店舗用などで需要が大きく伸び、2030年の世界市場は4兆1850億円になると予測する。
同調査は、医療・介護用、家庭用、オフィス・店舗用、建設、農業、物流・搬送、インフラ用の合計28品目のサービスロボットと、国内の注目サービスロボット関連ソリューションの現状を調査し、将来を予測したものだ。
2022年の同市場は、世界的な人手不足や人件費高騰、非接触、遠隔へのニーズが高まり、市場は急速に拡大。前年比27.6%増の2兆3447億円となった。今後も引き続き費用対効果の高い業務で導入が進み、製造コストも低下することから販売台数の増加が見込まれる。高付加価値化などの影響もあり、2030年には、2022年比178.5%増の4兆1850億円にまで達すると予測する。
新型コロナウイルス感染症の流行以降、オフィス、店舗用では特に非接触や人手不足に対するニーズが高い。2022年は、業務用清掃ロボットや配膳、下膳、配送ロボットなどが好調だった。同様の傾向は、2023年以降も続くと予想される。
建設、農業、物流・搬送、インフラ用は、人手不足と技術者不足が顕著な分野のため、省人化や技術伝承の手段として注目されている。また、同市場の6割を占めるドローン、無人ヘリの好調に加え、無人農業機械や自動収穫ロボットなど新商品開発も後押しとなり、2022年は前年比130.1%と伸長した。
なお、注目市場としては、自己位置認識機能などを備えた「デリバーロボット」、複数のサービスロボットとの連携や統合管理機能を提供する「ロボットプラットフォーム」、施設内で警備や監視を行う自律型の「業務用セキュリティロボット」などを挙げている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.