日本バイナリーは積層造形技術の見本市「Formnext Forum Tokyo 2022」(2022年9月27〜28日、東京都立産業貿易センター 浜松町館)において、スペインのMELTIOのマルチレーザーDED方式金属3Dプリンタ「MELTIO M450」「MELTIO ENGINE」などを紹介した。
日本バイナリーは積層造形技術の見本市「Formnext Forum Tokyo 2022」(2022年9月27〜28日、東京都立産業貿易センター 浜松町館)において、スペインのMELTIOのマルチレーザーDED方式金属3Dプリンタ「MELTIO M450」「MELTIO ENGINE」などを紹介した。
MELTIO M450は金属ワイヤを用いて積層造形を行う。ワイヤは材料の扱いが容易で、使用環境をクリーンに保つことができる他、金属ワイヤを2巻装着することで異なる材料を用いて製作できる。
6基のレーザを搭載したヘッドはMELTIO独自開発の特許技術を搭載しており、従来のDED(Direct Energy Deposition)方式では困難とされてきた金属ワイヤによる高品かつ高速の積層造形を、造形方向問わず可能にした。一般的な金属ワイヤを使用して、ステンレス、炭素鋼、チタンなどを造形でき、99.998%の高密度な金属部品を実現する。
本体には17インチのタッチスクリーン画面が備え付けられており、分かりやすく豊富な機能を備えたユーザーインタフェースとなっている。ワイヤレスネットワークやイーサネット接続によってタブレット端末やPCから制御することも可能だ。
「MELTIO ENGINE」はヘッド部とコントローラー部で構成されており、ヘッド部を多関節ロボットや工作機械に装着することで柔軟な造形を実現する。ロボットアームに装着すれば造形サイズの制約を受けない積層や中空の造形が可能になる他、工作機械に取り付けることで切削加工まで1つのプロセスで行うことができる。金属ワイヤと粉末材料に対応する。
オーストラリアのSPEE3Dの金属3Dプリンタも紹介した。コールドスプレーという積層造形方法を用いており、ロケットノズルが金属微粒子を超音速まで加速して基材に衝突させ、塑性変形によって金属微粒子を密着させる。
金属を溶かさないので材料特性を保持でき、高密度強固な金属部品を作製する他、従来の金属3Dプリンタと比べて100〜1000倍高速に造形する。不活性ガスの使用は不要となっており、材料は反射率が高い純銅やアルミにも対応する。造形サイズに応じて「LIGHTSPEE3D」(最大造形サイズ直径350×300mm)と「WARPSPEE3D」(最大造形サイズ直径1000×700mm)の2種類を展開している。
金属3Dプリンタへの関心は高まっているといい、説明員は「製品の質が上がってきている。企業からも問い合わせをよくいただいており、サンプル造形などで検討をサポートしている」と話している。
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