AVEVAとArasは、工場やプラントなどで運用されている設備資産のライフサイクル管理ソリューションの提供に向けて戦略的OEMパートナーシップを締結したと発表した。
AVEVAとArasは2022年9月14日(現地時間)、工場やプラントなどで運用されている設備資産のライフサイクル管理ソリューションの提供に向けて戦略的OEMパートナーシップを締結したと発表した。
今回の提携では、AVEVAがArasのPLM「Aras Innovator」のライセンスを取得する。SaaSベースのPLMとして存在感を増しているAras Innovatorと製品の複雑化に対応可能なローコード開発機能を、プラントの設計解析環境である「AVEVA Unified Engineering」や設備管理ソリューションの「AVEVA Asset Information Management」と統合することで、拡張性のある設備資産ライフサイクル管理ソリューションの提供を目指す。
また、ArasのクラウドネイティブテクノロジーとAVEVAのハイブリッドクラウドソリューションを統合することで、AVEVAの産業用ソフトウェアの幅広いポートフォリオに、変更・構成管理、要件管理、資産全体の可視化といった新しい機能の提供が可能になるという。
産業機器大手のシュナイダー・エレクトリック(Schneider Electric)の傘下にあるAVEVAは、シュナイダー・エレクトリックのエンジニアリングソフトウェア部門と一体化するなど産業用ソフトウェアでの存在感を高めている。2020年8月にはOSIsoftを買収するなどしてさらなるポートフォリオの拡充を図っている。
一方のArasは、オープンソースのソフトウェア開発をベースとしたPLMのAras Innovatorを展開してきたが、近年はこのAras Innovatorをフルクラウド化したSaaSを軸とするクラウドPLMとしての採用実績を重ねている。また、顧客の求めるカスタマイズを容易に行えるローコード開発機能も高い評価を得ている。
なお、AVEVAとArasの提携によるソリューションの具体的な内容については、AVEVAが2022年11月に米国サンフランシスコで開催予定のユーザーイベント「AVEVA World」で発表される予定だ。
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