NXP Semiconductorsは、SDV開発向けに、車載統合プラットフォーム「S32G GoldVIP」を発表した。「S32G」プロセッサを使用し、SDVのリアルタイム処理やアプリケーション開発に対応する。
NXP Semiconductorsは2022年2月24日、SDV(ソフトウェアデファインドビークル)の開発を支援する、車載統合プラットフォーム「S32G GoldVIP(VIP:Vehicle Integration Platform)」を発表した。車載ネットワークプロセッサ「S32G」を使用し、SDVのリアルタイム処理やアプリケーション開発に対応する。同社Webサイトから入手可能だ。
S32G GoldVIPは、Airbiquity、Amazon Web Services、Argus Cyber Security、Elektrobitが提供するOTAアップデートサービスやセキュアなクラウドサービスなどのソフトウェアを事前に統合している。仮想化ソフトウェア「Xen Project Hypervisor」とS32Gのスタンダードソフトウェア、レファレンスソフトウェアも統合しており、柔軟で適応性のある仮想Linuxマシンを提供する。
ローカルおよびクラウドベースで、プロセッサ性能やメモリ使用量、ネットワーキング帯域幅、チップ温度などをリアルタイムで視覚化できる。
主なユースケースとして、アクセラレーションと侵入検知機能を搭載または非搭載したCANおよびイーサネットゲートウェイ、イーサネットパケット統計値のモニタリング、車両−クラウド間のデータテレメトリーやOTAアップデートなどを挙げる。
また、レファレンスデザインボード「RDB2」やサービス指向ゲートウェイリファレンスデザイン「GoldBox」と組み合わせることで、デスクトップ環境や実験室環境向け、車載アプリケーションの開発期間を短縮できる。
今後、次世代の車載ソフトウェア標準「AUTOSAR Adaptive Platform」、車載向け機械学習(ML)ツールキット「NXP eIQ Auto」への対応とML推論処理の追加、コンテナオーケストレーションによる機能の拡充を予定している。
ソフトウェアを最大90%再利用、NXPの車載向け新プラットフォーム
BlackBerry、Google、クアルコムが自動車コックピット、開発効率化とアップデートを容易に
車載ソフトウェア開発を容易に、TRI-AD独自の開発プラットフォーム「Arene」
自動運転時代は車載音響システムも複雑に、「統合化でコスト削減を」
次世代コックピットをQNXが統合管理、Android Automotiveも動く
トヨタと開発したグローバル通信プラットフォームを他業種展開、KDDIが日立と協業Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
組み込み開発の記事ランキング
コーナーリンク