インフィニオン テクノロジーズ ジャパンは、同社でマイコンやセキュリティICなどを展開するCSS(コネクテッドセキュアシステムズ)事業の概況を説明するとともに、量子コンピュータ時代に対応する新世代のTPM(Trusted Platform Module)製品「OPTIGA TPM SLB 9672」を発表した。
インフィニオン テクノロジーズ ジャパン(以下、インフィニオン)は2022年2月21日、オンラインで会見を開き、同社でマイコンやセキュリティICなどを展開するCSS(コネクテッドセキュアシステムズ)事業の概況を説明するとともに、量子コンピュータ時代に対応する新世代のTPM(Trusted Platform Module)製品「OPTIGA TPM SLB 9672」を発表した。
2020年4月にサイプレス(Cypress Semiconductor)の買収を完了したインフィニオンは、ATV(オートモーティブ)、IPC(インダストリアルパワーコントール)、PSS(パワー&センサーシステムズ)、そしてCSSの4事業から構成されている。2021年度(2021年10月期)の売上高は110億6000万ユーロ(約1兆4400億円)で営業利益率は18.7%に達している。
このうち売上高の約13%を占めるCSS事業は、インフィニオンが展開してきたセキュリティソリューションに、サイプレスの買収によって加わった非車載系のマイコンやさまざまなコネクティビティによって、リアルとデジタルの世界を結び付ける他にないポートフォリオを提供できるようになった。インフィニオン テクノロジーズ ジャパン バイスプレジデント兼CSS事業本部 本部長の針田靖久氏は「これまでインフィニオンの製品はさまざまなリアルの世界のアプリケーションで活用されてきたが、今後はデジタルの世界とつながることでIoT(モノのインターネット)の中核的な役割を果たせるようになる」と語る。
CSS事業の2021年度の売上高は13億9700万ユーロで営業利益率は13%。売上高の5割弱は今回発表したTPM製品が含まれるセキュリティICが占めている。NFC(近距離無線通信)関連ICを除いたセキュリティIC市場において、インフィニオンのシェアは24.6%とトップのポジションにあるという。
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