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» 2022年01月27日 06時00分 公開

2021年11月の新車のグローバル生産を振り返り、各社が挽回生産に注力自動車メーカー生産動向(1/2 ページ)

日系乗用車メーカーが発表した2021年11月のグローバル生産台数は、東南アジアのロックダウンによる世界的なサプライチェーンの混乱が落ち着きを取り戻しつつある結果となった。

[MONOist]

 日系乗用車メーカーが発表した2021年11月のグローバル生産台数は、東南アジアのロックダウンによる世界的なサプライチェーンの混乱が落ち着きを取り戻しつつある結果となった。

 日系乗用車メーカー8社合計の2021年11月のグローバル生産台数は、前年同月比6.8%減の220万3258台と5カ月連続で前年実績を下回った。ただ、半導体不足や、東南アジアに端を発した世界的なサプライチェーンの混乱は9月に底を打ち、10月、11月と段階的に回復してきた。中でも国内生産は前年比半減となった9月から、11月には前年同月比4.7%減まで大きく回復。海外生産も同7.7%減と月を追うごとに減少幅を縮小している。

 一方で、依然として不透明な状況が続く半導体の供給の影響に加えて、足元では新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のオミクロン株の感染拡大による部品供給難が表面化しており、国内工場では稼働停止を余儀なくされる事態に発展している。自動車メーカー各社は、高水準の生産計画を掲げ挽回生産を本格化しようとしていただけに、新たな感染拡大による減産は、自動車産業全体に大きなダメージを与えることになりそうだ。

2021年11月の国内乗用車メーカーの生産実績
国内 海外 (うち北米) (うち中国) 合計
トヨタ 275,234 546,095 142,816 170,452 821,329
▲ 7.9 3.2 ▲ 9.2 7.3 ▲ 0.8
ホンダ 66,433 304,936 118,316 135,290 371,369
2.5 ▲ 22.4 ▲ 15.4 ▲ 26.3 ▲ 18.9
日産 39,821 282,397 90,040 131,323 322,218
▲ 23.6 ▲ 19.8 ▲ 13.9 ▲ 17.2 ▲ 20.2
スズキ 84,382 174,480 - - 258,862
▲ 4.2 ▲ 2.9 - - ▲ 3.3
ダイハツ 80,350 65,088 - - 145,438
13.5 30.2 - - 20.4
マツダ 77,620 33,124 10,522 18,492 110,744
▲ 0.7 ▲ 21.9 ▲ 34.7 1.2 ▲ 8.2
三菱 36,860 58,746 - 7,315 95,606
0.9 23.3 - ▲ 20.6 13.6
スバル 51,901 25,791 25,791 - 77,692
▲ 11.3 13.8 13.8 - ▲ 4.3
合計 712,601 1,490,657 387,485 462,872 2,203,258
▲ 4.7 ▲ 7.7 ▲ 12.0 ▲ 12.4 ▲ 6.8
※上段は台数、下段は前年同月比の増減率。単位:台、%
※北米は、米国、カナダ、メキシコの合計

トヨタ自動車

 メーカー別に見ると、トヨタ自動車の11月のグローバル生産台数は、前年同月比0.8%減の82万1329台と、4カ月連続で前年実績を下回った。ただ、減少幅は10月より25.0ポイント改善するなど、挽回生産を本格化。特に海外生産は、同3.2%増の54万6095台と4カ月ぶりにプラスへ転じるとともに、11月として過去最高を更新した。

 地域別では、主力市場の北米は依然として東南アジアからの部品供給不足の影響が続き、前年同月比9.2%減と5カ月連続で前年実績を下回った。ただ、メキシコは同26.8%増と回復した。中国も北米同様に東南アジアからの部品供給の影響が残ったものの挽回生産が奏功し、同7.3%増と4カ月ぶりにプラスへ転じた。インドネシアは前年のロックダウンに対する反動増と政府の需要喚起策により同63.3%増と大幅に伸長した他、インドも同3倍と急増した。その結果、アジアトータルでは同9.9%増とプラスを確保した。

 海外が過去最高を記録した一方で、国内生産は前年同月比7.9%減の27万5234台と4カ月連続で前年実績を下回った。「ヤリス」「アクア」「カローラクロス」「ランドクルーザー」などの受注が好調なものの、部品供給難の影響により車両供給が追い付かない状況となっており、納期が長期化している。

ホンダ

 ホンダの11月のグローバル生産台数は、前年同月比18.9%減の37万1369台と6カ月連続のマイナスとなった。海外生産は、同22.4%減の30万4936台と6カ月連続で減少。これは8社で最大のマイナス幅だった。東南アジアでの感染拡大による部品供給難や半導体不足が大きく響いた。主力市場の北米が同15.4%減と6カ月連続のマイナス。中国も同26.3%減と振るわず7カ月連続で減少した。

 一方、国内生産は前年同月比2.5%増の6万6433台と4カ月ぶりにプラスへ転じた。半導体不足が緩和した影響が表れ、国内工場の稼働率が回復した。国内販売では「N-BOX」が前年実績を下回ったものの、「フィット」「ヴェゼル」などの供給量が増えたことで、登録車販売は前年比プラスとなった。ただ、受注が好調な新型ヴェゼルは、依然として上級グレード「PLaY」の受注停止が続いている。

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