雑音を抑え、指向性の高い集音機能を備えたエッジAIソフトウェアを試作人工知能ニュース

フェアリーデバイセズとNTTテクノクロスは、首掛け型ウェアラブルデバイス「THINKLET」向けエッジソフトウェアを試作した。マイクアレイとインテリジェントマイク技術を組み合わせ、高い指向性集音機能を提供する。

» 2022年01月21日 08時00分 公開
[MONOist]

 フェアリーデバイセズは2022年1月5日、NTTテクノクロスと共同で、首掛け型ウェアラブルデバイス「THINKLET」向けのエッジソフトウェアを試作開発したと発表した。マイクアレイとインテリジェントマイク技術を組み合わせ、高度な指向性集音機能を提供する。

 THINKLETは、音声と映像を通じて作業現場の遠隔支援ができるウェアラブルデバイスだ。5個のマイクを搭載し、装着者の音声だけでなく、対面者の音声も同時収録できる。従来は、音声処理AI(人工知能)「mimi XFE」を利用し、騒音環境下でもクリアな音声収録機能を提供してきた。

 今回、NTTテクノクロスのインテリジェントマイク技術を組み合わせることで、雑音抑圧性能を強化したほか、指向性を自由に制御し、人の声や特定方向の機械音を選択的に集められるようになった。

キャプション 実測データに基づく試作ソフトウェア機能のイメージ[クリックで拡大] 出所:フェアリーデバイセズ

 これにより、装着者が周囲状況をより細かく把握できるようになる。熟練作業者による円滑な遠隔作業支援だけでなく、現場作業の対話記録や音声対話AIによる作業指示、機器の異常音検知といった性能向上も期待できる。

 今後両社は、音声フロントエンド処理についても共同開発する。THINKLETを導入した現場からのデータを活用して、フィールドメンテナンスや工場、倉庫、工事、建設などの現場DX(デジタルトランスフォーメーション)に貢献する。

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