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» 2022年01月14日 09時00分 公開

現場人材の教育もリモート化を、需要増のオンラインマニュアル作成サービス技術承継(2/2 ページ)

[池谷翼,MONOist]
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閲覧権限付与も自在

コニカミノルタの高松氏

 マニュアルの閲覧権限は管理者側で設定できる。高松氏は「製造業では製造現場で使っているマニュアルと、人事部が持っているマニュアルで内容が違うというケースもある。このように部門ごとでマニュアルを分けたい場合にも、特定の人員だけに情報共有する仕組みを作りやすい」と説明する。

 さらにCOCOMITEでは社内用のマニュアルだけでなく、製品の取扱説明書などユーザーマニュアルも作成、管理できる。紙形式で製品に同梱する場合よりもコストを削減できる可能性があり、さらに説明書のアップデートとユーザーへの情報共有もしやすいというメリットがある。

閲覧権限設定による情報共有グループの管理も可能[クリックして拡大] 出所:コニカミノルタ

 COCOMITEの初期費用は税別で6万5000円、月額サービス基本料は2万2000円からで、「スモールスタートがしやすい料金体系になっている」(高松氏)という。

テレワーク拡大で教育のリモート化需要が顕在化

 COCOMITEは現在、大手印刷業や食品製造業、電機製造業など多くの製造業からの引き合いを受けているという。これまで新入社員向けに集合研修を行っていた企業が、研修のリモート化を模索している中で相談に来るケースが多いようだ。特に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大によって多くの企業でテレワーク化が一気に進み、「遠隔で教育を行うための体制づくりを進めたいという声が、2020年の4〜5月に急増した。もともと製造業に潜在していた人材教育や研修のリモート化ニーズがコロナ禍で一気に顕在化したようだ」(高松氏)という。この他、COCOMITEの導入で作業指導書や組み立て手順書を全事業所間で標準化したいという相談も寄せられるという、

コニカミノルタの中村氏

 大手製造業だけでなく、中小規模の企業からもCOCOMITEの引き合いが強くなっているようだ。その中では当初コニカミノルタ内で想定していなかった要望を受けることもあるという。コニカミノルタ 情報機器開発本部 DX開発推進センター4G ビジネスオーナーの中村圭氏は「ある食品製造業からは、外部監査向けに、作業書に従って業務が行われていることを示すために使いたいと相談があった。オンラインマニュアルを教育だけでなく品質管理のために運用するというニーズもあるようだ」と語った。

 中村氏はCOCOMITE開発の背景について、「当社内で、セルを方眼紙のようなマス目状にそろえた『Excel方眼紙』を使ったマニュアルを見かけ、今の時代だからこそ可能なマニュアル作成、共有のツールを作りたいと考えた」と説明する。開発に際してはテレビやスマートフォンなどの高機能フィルムを製造する、兵庫県神戸市の事業所で試験的に導入して、各種機能の仮説検証を実施したという。

 今後、COCOMITEではドキュメントの承認フロー機能など新機能の実装を順次行っていく計画だ。また、コニカミノルタがこれまで培ってきたテキスト分析技術などを活用して、「Excelで作られたマニュアルを構造解析して、COCOMITEに自動で内容移行する新機能の開発を検討している」(中村氏)という。この他、作業手順動画を解析して自動でマニュアルを作成するソリューションも、別途展開できないか模索する。

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