Ansys、シミュレーションベースのデジタルツインの実現を提案CAEニュース(1/2 ページ)

アンシス・ジャパンは、オンライン記者説明会を開催し、同社のビジネス概況と日本の製造業におけるデジタルツイン普及への取り組みについて説明。併せて、シミュレーションをベースとする同社のデジタルツインを展開する戦略的パートナーとして、SB C&Sとの協業に関する説明も行われた。

» 2021年09月08日 06時30分 公開
[八木沢篤MONOist]

 アンシス・ジャパンは2021年9月7日、オンライン記者説明会を開催し、同社のビジネス概況と、日本の製造業におけるデジタルツイン普及への取り組みについて説明した。

堅調な成長を見せるAnsysと、デジタルツインに向けた動き

 Ansysのグローバルでのビジネス概況については、2021年第2四半期のグローバルにおけるACV(Annual Contract Value:年間契約額)が、前年同期比25%増となる4億3050万米ドルと堅調な成長を示しているという。

 近年の動向としては、2020年末にデジタルミッションエンジニアリングソフトウェアを手掛けるAnalytical Graphicsを、2021年5月にモデルベースシステムズエンジニアリングのリーディングプロバイダーであるPhoenix Integrationを買収し、システムシミュレーション領域に向けてポートフォリオを拡充している。また、従来のエンジニアリングシミュレーション領域においても、2021年8月に光学設計ソフトウェアのZemaxの買収を発表するなど、ポートフォリオの拡充に努めており、これらが同社の成長を後押しした。

アンシス・ジャパン カントリーマネージャーの大谷修造氏 アンシス・ジャパン カントリーマネージャーの大谷修造氏 ※画像提供:アンシス・ジャパン

 こうした堅調な伸びは、日本国内においても同様だとし、同社 カントリーマネージャーの大谷修造氏は「製造業顧客との継続的なビジネスが成長を後押しした。特に、自動車やハイテクなどの領域において、複数の大手企業が、会社規模で、複数年契約でライセンスを購入するケースも見られたことも成長要因の1つになっている」と説明する。

 このような動きの背景には、製品やサービス開発の複雑化が挙げられ、開発の初期段階、設計の早いタイミングでシミュレーションを活用しようとする動きが活発化している。また同時に、急速な市場変化に対し、これをビジネスチャンスと捉えてイノベーション創出を図ろうとする企業を中心に、デジタルトランスフォーメーション(DX)の動きも加速。製造業においては、企画、設計、生産、保守といったエンジニアリングチェーンのあらゆるプロセスでデジタルを活用し、デジタルスレッドを実現しようとする流れが急速に生まれており、「これが“デジタルツインの実現”という形で動いている」(大谷氏)という。

デジタルツインの定義とその効果について デジタルツインの定義とその効果について ※出典:アンシス・ジャパン [クリックで拡大]

 デジタルツインの定義について、大谷氏は「過去の経験やデータを蓄積し、それを現在に生かし、さらに未来に起こり得る事象を予測すること」とし、デジタルツインの活用により収益拡大、コスト削減、競争力向上がもたらされると説明。そして、航空宇宙、自動車、産業機械、建築&都市開発、オイル&ガスといったあらゆる業界で、デジタルツインの活用が既に広がっていることを紹介した。

デジタルツインの適用領域について デジタルツインの適用領域について ※出典:アンシス・ジャパン [クリックで拡大]
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