ミスミグループ本社は、設計データのみで生産設備用機械加工部品が調達できるオンデマンドサービス「meviy(メヴィー)」について、トヨタ自動車と共同開発した新機能の追加により大幅な強化を図ると発表した。
ミスミグループ本社は2021年8月26日、設計データのみで生産設備用機械加工部品が調達できるオンデマンドサービス「meviy(メヴィー)」について、トヨタ自動車と共同開発した新機能の追加により大幅な強化を図ると発表した。同月27日から新機能を搭載したサービスの提供を開始する。
トヨタ自動車と共同開発した新機能は、顧客の3D CADシステム上で設定した部品の「穴」の種類や精度などの製造情報をmeviyに自動反映するもので、設計品質と作業効率の向上を同時に実現し、顧客の部品調達プロセスの大幅な改善に貢献するという。
従来、meviyで部品調達を行う際には以下のような3段階のプロセスで進める必要があった。
新機能を活用することで、3D CAD上で設定した「穴」の製造情報をmeviyに自動連携して反映できるようになる。これにより、顧客の設計品質と作業効率の向上を同時に実現するという。対応する3D CADソフトウェアはダッソー・システムズの「SOLIDWORKS」と富士通の「iCAD SX」の2種類。
今回の新機能を共同開発したのは、トヨタ自動車で設備開発を行っている「モノづくりエンジニアリング部」だ。同部は、紙図面作成の非効率に着目し、3D CADデータのみで設備設計・加工・組み付けを完結させる先進的なモノづくりの仕組みを構築しており、meviyも活用していた。そこで、同部からミスミグループ本社に対して、3D CADデータに設定した製造情報をmeviyに自動連携して反映したいという要望があり、トヨタ自動車のノウハウをmeviyに移植することで新機能を実現した。また、新機能によって、作業効率を従来比で約30%改善する効果も確認できているという。
トヨタ自動車とミスミグループ本社は、開発した新機能について、トヨタグループ内への展開に留めず、製造業全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)に貢献すべく、meviyの機能として広く展開することを決めた。今後も両社は共同開発を継続し、新たに開発した機能をmeviyに搭載し、製造業のさらなる業務効率改善や紙図面を廃止することなどによる製造業の環境課題解決にも貢献を果たしていくとしている。
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