ローカル5Gの実証やソリューション開発を目的とした協創フィールドを開設 : 製造ITニュース
シャープは、ローカル5Gを活用して新たなソリューションを協創する場「SHARP Local 5G Trial Field」を2021年2月中旬に開設する。幕張事業所と広島事業所内に協創フィールド設け、実証や検証、新ソリューション開発などに取り組む。
シャープは2021年2月3日、ローカル5Gを活用して新たなソリューションを協創する場「SHARP Local 5G Trial Field」を同月中旬に開設すると発表した。同社の幕張事業所(千葉県千葉市)と広島事業所(広島県東広島市)内に設置する。
同社は、スマートフォンやルーターなど、5Gおよびローカル5G対応機器の開発で培ったノウハウを生かし、2021年度中にローカル5Gネットワーク関連事業への本格参入を目指している。現在、Sub6(4.6〜4.9GHz)の周波数帯を利用したSA(Stand Alone)方式対応のローカル5G無線基地局やコア装置の開発に取り組んでいる。
2020年12月には、幕張事業所と広島事業所で、ローカル5Gの実験試験局の免許を総務省より取得。今回開設する協創フィールドには、開発中の上記システムによるネットワークを構築している。
今後、ディストリビューターやシステムインテグレーター、機器メーカーなどのパートナー企業を募集し、同社のローカル5Gネットワークと組み合わせた、さまざまな実証、検証を実施する。同時に、業務効率化などに寄与する新たなソリューションの開発に取り組む。
また、幕張事業所のフィールドでは、超高精細8K映像の伝送、モバイルエッジコンピューティングによる遠隔支援などのデモ環境を用意。導入検討企業のシステムとの接続検証に役立てていく。
≫「製造ITニュース」のバックナンバー
トヨタ貞宝工場でローカル5Gの実証実験、MRによる遠隔作業支援を無線化
トヨタ自動車は2020年12月から、愛知県豊田市の貞宝工場において、工場における生産設備の導入や入れ替えの作業性検証におけるMR(複合現実)技術の活用にローカル5Gを適用する実証実験を開始している。
サブ6解禁でさらに期待高まるローカル5G、コストに見合った価値づくりを急げ
民間での商用サービスが始まった5Gだが、企業や自治体などが5Gを自営網として利用できる「ローカル5G」にも注目が集まっている。2020年末に6GHz以下の周波数帯であるサブ6やSA構成、屋外での利用が利用可能になる法整備が行われ、ローカル5Gへの期待はさらに高まっているが、その導入コストに見合った価値づくりはまだこれからだ。
産業用5Gを推進する「5G-ACIA」、製造業ではどう生かす?
世界最大級の産業見本市「ハノーバーメッセ」の主催者であるドイツメッセは2020年7月14〜15日に初のデジタルイベント「ハノーバーメッセDigital Days」を開催した。本稿では、キーノートスピーチの1つに登壇した5G-ACIA 議長のアンドレアス・ミュラー(Dr. Andreas Mueller)氏による「5G for the Industrial IoT(産業用IoTのための5G)」の内容を紹介する。
ローカル5Gが新たなバズワードに、製造業はその可能性を生かせるのか
国内で商用サービスが始まる5G。この5G以上に注目を集めているのが、通信キャリアでない事業主体でも5Gをプライベートネットワークとして利用できる「ローカル5G」だ。このローカル5Gの新市場として製造業の工場が大きく成長することが期待されている。
プライベートLTEからローカル5Gへ、ドイツの製造業は進化を止めず
脚光を浴びるIoTだが、製造業にとってIoT活用の方向性が見いだしきれたとはいえない状況だ。本連載では、世界の先進的な事例などから「IoTと製造業の深イイ関係」を模索していく。第5回は、ドイツの製造業が期待を寄せる「プライベートLTE」と「ローカル5G」にスポットを当てる。
ローカル5Gは世界に比べて日本が先行? 2019年11月には免許交付へ
「第2回5G/IoT通信展」の基調講演に総務省 総合通信基盤局 局長の谷脇康彦氏が登壇。「データ主導社会の実現に向けて〜電気通信事業分野における競争ルールなどの包括的検証〜」と題して、電気通信事業分野における競争政策や5Gなど次世代通信サービスについて説明した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.