ホンダも上方修正で営業利益は前回予想から2200億円増、中国がけん引 : 製造マネジメントニュース
ホンダは2020年11月6日、オンライン説明会で2021年3月期第2四半期(2020年4〜9月期)の決算を発表した。
ホンダは2020年11月6日、オンライン説明会で2021年3月期第2四半期(2020年4〜9月期)の決算を発表した。
売り上げ収益は前年同期比25.2%減の5兆7751億円、営業利益は同64.2%減の1692億円、当期利益は同56.6%減の1600億円だった。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響による需要の減少はあったが、全社横断で抜本的に事業活動を見直し、販売費や一般管理費の抑制、コストダウンに取り組んだ。売り上げの変動で前年同期から4882億円のマイナスだったが、販売費と一般管理費の削減で1437億円、経費の抑制などコストダウンで488億円といった増益要因も生み出した。
2020年4〜9月期の連結決算(左)と地域ごと・事業ごとの販売実績(右)(クリックして拡大) 出典:ホンダ
2020年4〜9月期の営業利益の増減要因(左)。前回予想と比べた通期見通しの増減要因(右)(クリックして拡大) 出典:ホンダ
2021年3月期通期の業績見通しは、景気が当初の想定よりも早期に回復していることを踏まえて上方修正した。売り上げ収益は前回の予想から2500億円増(2.0%増)の13兆500億円、営業利益が同2200億円増(110.0%増)の4200億円、当期利益は同2250億円増(117.9%増)の3900億円を見込む。前回の予想と比べた営業利益の増減要因としては、販売費や一般管理費の削減、売り上げ変動の影響の改善、研究開発費の減少などがある。為替の影響を除くと2080億円のプラスとなる。
研究開発費の減少は開発の進め方の見直しや開発時期の遅れなどによるものだ。COVID-19の影響で新機種の開発に遅れがあるものの、通期としては予定通りに投入するとしている。また、今後を見据えた“種まき”は続ける。
2021年3月期通期の販売見通し(左)と業績予想(右)(クリックして拡大) 出典:ホンダ
販売台数の計画も当初の見通しより増加する。四輪事業は中国の好調な販売を受けて前回の見通しから10万台増の460万台に設定した。中国では商品ラインアップの強化やマーケティング活動の充実が効果をあげており、前年超えを目指す。これを受けてアジアで8.5万台増の220.5万台、日本ではミニバンの販売復調や7〜9月の好調さを受けて1万台増の62万台、欧州で5000台増の11万台を計画している。北米は当初見通しの153.5万台を据え置いた。
2020年7〜9月期のグループ販売販売は需要が回復したこともあり、二輪車が前年同期比12.4%減の446.7万台、四輪車が同1.0%125.3万台だった。二輪車はパキスタンやフィリピン、ブラジルなどで増加したものの、インドネシアやインドで販売が減少した。四輪車は日本やインドネシアで販売減となったが中国と米国で増加した。
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