自動車メーカーの2019年のグローバル生産、販売を振り返る自動車メーカー生産動向(2/3 ページ)

» 2020年02月26日 06時00分 公開
[MONOist]

日産

 日産のグローバル生産台数は、前年比9.6%減の495万8200台と2年連続で前年を下回った。国内生産は同13.2%減の80万7744台で2年連続のマイナス。国内販売の主力小型車「ノート」の他、北米向け「ローグ」などが減少したことが要因となった。海外生産は同8.9%減の415万456台で2年連続の前年割れだった。メキシコや英国、スペインが2桁減となった他、米国も同8.7%減と振るわなかった。中国は市場が低迷するなか同0.3%減と微減にとどめた。

 2019年12月単月はグローバル生産が前年同月比9.9%減の36万1746台と3カ月連続の減少。国内生産は同18.1%減の6万1201台と2桁減が続く。海外が同8.0%減の30万545台。米国が同28.8%減、メキシコが同32.6%減、英国が同22.0%減と主要拠点での大幅減が目立つ一方、中国は同21.2%増と伸長した。

スズキ

 スズキのグローバル生産台数は、前年比11.1%減の305万5860台と3年ぶりに前年を下回った。海外が同12.9%減の210万9092台で8年ぶりの前年割れとなった。世界生産の半数を占めるインドが景気低迷やローンの貸し渋り、保険料の引き上げなどが重なり大きく台数を落とした。国内生産は同6.6%減の94万6768台と3年ぶりのマイナス。完成検査問題の対策として工場のラインスピードを落としたことなどが減少につながった。

 2019年12月単月のグローバル生産は、前年同月比1.0%増の23万1237台と11カ月ぶりにプラスへ転じた。海外が同4.4%増の15万895台で、同じく11カ月ぶりの増加だったが、インドの販売低迷は2018年後半から現在も続いている。国内生産は同4.9%減の8万342台と8カ月連続のマイナス。モデル末期の「ハスラー」に加えて「ワゴンR」の販売減少などが要因となった。

マツダ

 マツダのグローバル生産台数は、前年比6.8%減の148万7917台と2年ぶりに減少した。国内は同1.4%増の101万275台と2年連続でプラスで、100万台超えは11年ぶりだ。新型車の「マツダ3」「CX-30」などが増加に寄与した他、北米や欧州向けの輸出が好調だった。海外生産は同20.5%減の47万7642台で2年連続のマイナス。メキシコが同36.4%減、中国が同17.4%減と2桁減が目立った。

 2019年12月単月のグローバル生産は前年同月比5.7%減の11万5011台と4カ月連続で減少した。国内が同17.1%減の7万2156台と大きく落とし、3カ月連続のマイナスだった。マツダ3や「CX-5」が前年に比べて3割以上減少した。海外は同23.0%増の4万2855台と18カ月ぶりにプラスへ転じた。中国で「CX-4」が前年比倍増となった。

三菱自動車

 三菱自動車のグローバル生産台数は、前年比5.9%減の136万8599台と3年ぶりに減少した。国内は同8.4%減の61万9464台で3年ぶりの前年割れ。「エクリプスクロス」や「アウトランダー」の減少が響いた。海外生産も同3.8%減の74万9135台と3年ぶりのマイナスで、タイが同9.5%減、中国が同11.9%減だった。2019年12月単月は、グローバル生産が前年同月比13.3%減の11万1387台と4カ月連続の減少。国内が同9.1%減の5万2024台で5カ月連続、海外は同16.6%減の5万9363台で3カ月連続のマイナスだった。

スバル

 スバルのグローバル生産台数は、前年比3.1%減の98万7283台と2年連続で減少した。100万台を下回ったのは4年ぶりとなる。国内は同6.2%減の61万8764台で3年連続のマイナスで、台風の影響や、電動パワーステアリングの不具合による生産停止の他、完成検査問題により2019年秋まで品質確認の徹底のためラインスピードを落としたことなどが台数減につながった。一方、海外は同2.5%増の36万8519台と2年ぶりのプラスとなり、過去最高を更新。3列シートSUV「アセント」の増加が寄与した。2019年12月単月はグローバル生産が前年同月比7.0%増の8万3368台で、2カ月連続のプラス。国内が同11.6%増の5万7741台と2桁増を確保した。海外は同2.1%減の2万5627台と2カ月ぶりに前年割れとなった。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.