オムロンとスクウェア・エニックスは、「2019国際ロボット展(iREX2019)」(2019年12月18〜21日、東京ビッグサイト)の開催に併せ、両社共同研究による「人のモチベーションを高めるAI」に関する記者説明会を開催した。
オムロンとスクウェア・エニックスは2019年12月18日、「2019国際ロボット展(iREX2019)」(2019年12月18〜21日、東京ビッグサイト)の開催に併せ、両社共同研究による「人のモチベーションを高めるAI」に関する記者説明会を開催した。
オムロンの「人の感情と能力を読み取るセンシング技術」と、スクウェア・エニックスがゲーム分野で培ってきた「メタAI」を組み合わせ、成長へのモチベーションを高める指導方法を考えるAI(人工知能)の開発を目指す。このAIをオムロンの卓球ロボット「フォルフェウス」に搭載し、“機械が人のパフォーマンスを引き出す”“機械が人に飛躍的な成長を促す”という、人と機械の「融和」の実現をさらに加速させたい考えだ。
「融和」とは、機械が人の創造性を拡張することを意味する。オムロンは、そうした世界を実現するテクノロジーとして、全事業の根底を支えるコア技術である、現場の知見に基づき必要なデータを取得する「センシング」、現場の経験に基づきデータから読み取れる現象に意味付けをする「+Think」、そして、その解釈に基づき現場に適切なフィードバックを行う「コントロール」が欠かせないとし、「融和」の象徴として具現化したのが卓球ロボットのフォルフェウスだという。
フォルフェウスは、人と機械がラリーを継続する第1世代(2013〜2014年)、返球位置を機械があらかじめ表示する第2世代(2015年)、個人のスキルに応じて対応を変化させる第3世代(2016年)、スマッシュを予測して対応できる第4世代(2017年)、一流プレイヤーと一流コーチの顔を持つ第5世代(2018〜2019年)と、6年の間に着実に進化を遂げてきた。
「こうした進化を支えているのが、モノづくり分野で培ってきたオムロンの技術力だ。フォルフェウスで使われているロボット、コントローラー、カメラなどの要素技術のほとんどが、FA領域で展開しているオムロン製品の組み合わせで実現している」と、オムロン 技術・知財本部 研究開発センター 無線・組込研究室 主査の八瀬哲志氏は述べる。
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