パナソニックとShiftall、ポケモンは、サブギガ帯無線を使用した遠隔照明制御ユニットを共同開発した。通信電波が干渉しにくく、障害物を回避してより遠くまで到達するというサブギガ帯の回折性を生かし、大規模イベントなどで活用できる。
Shiftallは2019年9月24日、パナソニック、ポケモンと共同で、サブギガ帯無線を使った遠隔照明制御ユニットを共同開発したと発表した。同ユニットの活用で、広範囲に通信環境を構築できるため、場所を選ばずに照明制御などの受発信機を取り付け可能になる。
サブギガ帯と呼ばれる920MHz帯は、一般の無線通信で使う2.4GHz帯に比べて通信電波が干渉しにくく、障害物を回り込んで遠くまで到達するという特性(回折性)を有する。新開発のユニットは、このサブギガ帯の無線を使用。サブギガ帯の回折性を生かし、多くの人が密集する大規模イベントなどで活用できる。
また、同ユニットは小電力で動作する。かつ小型のため、コスチューム上の電飾など、配線しづらい箇所にある照明も制御できる。照明は、あらかじめ設定した照明演出をリモコンで切り替えて遠隔操作する。照明操作卓などを用いて、リアルタイムに照明の色やタイミングを遠隔操作することも可能だ。
同ユニットは、2019年8月に横浜で開催されたイベント「ピカチュウ大量発生チュウ!2019」の「みなとみらいの海×ピカチュウ」ショーで、ピカチュウやダンサーがまとった電飾衣装の照明演出の制御ユニットとして開発。同年9月には、J1リーグ第26節ガンバ大阪対サガン鳥栖戦後の「ポケモンセンターオーサカDX&ポケモンカフェ」のPRイベントでも使用されている。
3社は今後も、大規模イベントの照明演出での活用を見込んでいる。
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