マツダ車3車種でパワーステアリングの不具合が発生し、不具合の原因が住友理工(旧東海ゴム工業)製の部品にあるとして、マツダが住友理工に損害賠償を求めた訴訟で、マツダは2019年7月10日、一審の広島地方裁判所判決を不服として広島高等裁判所に控訴した。
マツダは2019年7月10日、同社3車種で発生したパワーステアリングの不具合の原因が住友理工(旧東海ゴム工業)製の部品にあるとして損害賠償を求めた訴訟について、一審の広島地方裁判所判決を不服として広島高等裁判所に控訴した。住友理工が同月11日に明らかにした。
マツダが2007年4月〜2008年11月に生産した「プレマシー」「アクセラ」「ビアンテ」で、電動油圧式パワーステアリングの配管内面にさびが発生し、油圧ポンプ内の損傷やハンドル操作力が増大するおそれがあった。この不具合を受け、同社は2009〜2010年にかけて、3車種約59万台に対してリコールや改善対策といった市場改善措置を国内外で実施していた。
マツダは不具合の原因が住友理工(旧東海ゴム工業)製の部品にあると主張し、2014年6月に住友理工へ約162億7000万円の損害賠償を求める訴訟を提起していた。2019年6月の一審判決では「原告(マツダ)の主張は理由がない」(住友理工)としてマツダの主張を認めず、請求を棄却していた。
住友理工は「第一審の広島地方裁判所の判決は公正かつ妥当な判断が示されたものと考えており、控訴審においても当社主張の正当性が認められるように対応する」と発表している。
住友理工に対するマツダの163億円賠償請求、広島地裁が棄却
2018年度のリコール件数は過去2番目の多さ、制御プログラムの不具合が影響大
マツダがディーゼル車23万台でリコール、バルブスプリングと制御ソフトに不具合
リコールで営業利益が計画から半減、折れるバルブスプリングは材料への配慮不足
デジタルツインがあれば、損失10億円のリコールを避けられた
キヤノンが6年越しの特許訴訟に勝訴、メモリカードの読み取り装置での侵害でCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
製造マネジメントの記事ランキング
コーナーリンク
よく読まれている編集記者コラム