AI関連の売上高10倍を目指すマクニカ、センサーからデータ処理までを包括提供製造業IoT(1/2 ページ)

技術商社のマクニカは2019年1月24日、AI領域における統合ブランド「macnica.ai」を立ち上げることを発表した。AIソリューション関連の売上高は現在の30億円から5年後には300億円規模を狙うとしている。

» 2019年01月25日 06時00分 公開
[三島一孝MONOist]
photo マクニカ 代表取締役社長 中島潔氏

 半導体やネットワークなどを取り扱う技術商社のマクニカは2019年1月24日、AI(人工知能)領域における統合ブランド「macnica.ai」を立ち上げることを発表した。

 新たに2019年1月7日に関係会社化したデータサイエンティストのコミュニティーを活用するAIプラットフォーム企業「CrowdANALYTIX Solutions(以下、クラウドアナリティックス)」を組み込むことで、ハードウェアからデータ分析、データモデルの構築、ビジネス現場への実装とフィードバックまでを包括的に提供できるようにする。AIソリューション関連の売上高は「現在の30億円から5年後には300億円規模を狙う」(マクニカ 代表取締役社長 中島潔氏)としている。

人、技術、経験をつなぐ「macnica.ai」

 マクニカが新たに打ち出す「macnica.ai」は、「国内外の人、技術、経験をつなぎ、伴走型のパートナーとして、デジタル変革を実現する」ことを目指したもの。従来の、センサーなどデバイス提供やデバイス開発、ネットワーク構築など、個々のソリューションを提供する形ではなく、総合的にIoT(モノのインターネット)やAI活用を進めていく上で、継続的に支援するポジションを狙う。

photo 「macnica.ai」の目指すところ(クリックで拡大)出典:マクニカ

 マクニカでは、技術商社として半導体技術やネットワーク技術を核とし、以前からIoTやAIなどについてのソリューションを展開していた。ただ、今回違いとなるのが、AIモデルなどを構築するデータ分析、データ処理の領域をポートフォリオに加えた点である。

 マクニカでは2019年1月7日に、データサイエンティストのコミュニティーを活用するAIプラットフォーム企業であるクラウドアナリティックスの関係会社化を発表。これにより「従来は保有しておらずボトルネックとなっていたデータアナリティクスの領域で、十分なリソースを獲得することができ、包括的な提案ができる体制となった。コンサルテーションから、チップの調達、ハードウェアの開発、ネットワーク構築、これらの実装など、IoTおよびAI活用の全領域をカバーできる」とマクニカ 常務執行役員 事業戦略室室長 森重憲氏は述べている。

 クラウドアナリティックスの特徴が、約2万人のデータサイエンティストのコミュニティーを活用してAIモデルの開発などを行っている点である。単機能のAIモデルを「モジュラーAI」として保有しており、これらのモジュラーAIをクラウドアナリティックス実行プラットフォーム上で組み合わせることで、フルカスタマイズのAIモデルを低価格で短期に利用できる。現在既に1000以上のモジュラーAIが構築できているという。

photo クラウドアナリティックスの特徴(クリックで拡大)出典:マクニカ

 これらのポートフォリオを得てさまざまな業界へのAI普及を推進していく。重点領域としては、製造、自動車(自動運転)、流通、ヘルスケア、電気を挙げる。その他マーケティング領域での活用なども進める。

 森氏は「データを取得して、蓄積し、分析して、知見を現実世界に戻す一連のシステムをエンドtoエンドで提供できる点がある。プロセスとしてもはじめから最後まで対応でき、AIで何をするのかを一緒に考え、調べ、実装して、成果を出すというサイクルを共に歩むことができる。さらにクラウドアナリティックスとの取り組みで、人手不足が深刻なデータサイエンティストの確保からAIモデルの実装のところも対応できるようになった」とマクニカの強みについて説明する。

photo 「macnica.ai」のポートフォリオ(クリックで拡大)出典:マクニカ
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