残された人作業の見える化を簡単に実現、人体通信や簡単ツールを活用スマート工場EXPO2019

パナソニックは、「第3回スマート工場EXPO」において、人作業の「見える化」を簡単に実現し改善活動につなげられる、「カイゼンスイッチ」や「人体通信」の紹介を行った。

» 2019年01月21日 11時00分 公開
[三島一孝MONOist]

 パナソニックは、「第3回スマート工場EXPO」(2019年1月16〜18日、東京ビッグサイト)において、人作業の「見える化」を簡単に実現し改善活動につなげられる、「カイゼンスイッチ」や「人体通信」の紹介を行った。

設置するだけで簡単に情報を取得できる「カイゼンスイッチ」

 人作業の見える化ツールとして提案したのが「カイゼンスイッチ」である。これは光電センサーと通信機能が一体化した「ワイヤレスセンサー」と情報を収集して3G通信でクラウドに上げる「ゲートウェイ」、データを可視化するWebアプリを1つのパッケージとして、簡単にすぐに使えるようにしたIoTソリューションである。

 従来は設備の見える化として提案を進めてきたが「提案に行くと毎回『人の見える化に使えないのか』と聞かれることが多かった。そこで今回は人作業の見える化を対象としたソリューションを展示した」(ブース説明員)とする。

 工場内の見える化では、設備情報の取得については、設備そのものが情報発信を行うような場合も多く、さまざまな手法が存在する。ただ、人作業の見える化については、画像を使う場合やウェアラブル端末を使用する場合などが存在するものの、作業の邪魔になったり、精度に課題があったりするなど、課題を抱えており、ストップウォッチやビデオカメラなどを使った改善手法がまだ主流である。パナソニックでは「カイゼンスイッチ」を人作業で使用する治具などに設置することで、簡単に人作業情報を取得できるようにしたものである。

photo 治具にカイゼンスイッチを設置(赤丸)して人作業の見える化を簡単に実現(クリックで拡大)

 「現場が主導で簡単に活用できる点が利点だ。海外の研修生などに対する教育などにも数値で見せられるため効果的だ」(ブース説明員)としている。今後はさまざまな使い方を模索し、社内外の実証を通じてユースケースの蓄積に取り組むとしている。

photo カイゼンスイッチによる人作業を記録したもの。簡単に見える化が実現できる(クリックで拡大)

「人体通信」を活用した人作業の見える化

 また、新たに参考出品したのが「人体通信」を活用した人作業の見える化である。人体通信は人体の表面に発生する電界の変化を利用して情報を伝達する近距離無線通信技術である。パナソニックではこの人体通信を工場でのセル生産に活用し、作業記録を取る提案を行った。

 具体的には人体通信を行うために電界を作るリストバンドを着用し、それで作業開始と終了に指定のタッチポイントを手でタッチする(近づける)ことで通信が発生し記録する。その他、使用する工具や部品収納ケースなどに通信を発生させるタッチポイントを用意することで、それぞれの工程での作業時間なども記録可能となる。「デモでは作業の開始と終了のポイントなどを用意したが、タッチポイントを工具などに設置することで自然な動作で記録を取ることなども可能だ」(ブース説明員)としている。

photo 人体通信用のリストバンド(クリックで拡大)

 将来的には作業記録だけではなく作業員のバイタル情報なども取得することなども視野に含む。「中小製造業などでは人作業の見える化をやりたいといってもコストが大きくなってできないとおいうことも多い。人体通信は通信用のリストバンドとタッチポイントを用意するだけでできるので、コスト的にも抑えることが可能。中小製造業が使えるようなソリューションとしていきたい」(ブース説明員)としていた。

photo 人体通信のデモを行ったセル生産用の屋台。赤丸部などにタッチポイントが用意されている(クリックで拡大)

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