自動車の外装色を写真のように視覚化するプラットフォームメカ設計ニュース

BASFは、自動車の外装色を写真のように視覚化するプラットフォーム「AUROOM」を発表した。デザイナーは、初期のデザイン段階からAUROOM上で車のモデルにバーチャルカラーを塗装して、リアルな印象を確認できる。

» 2018年12月13日 13時00分 公開
[MONOist]

 BASFは2018年12月6日、自動車の外装色を写真のように視覚化するプラットフォーム「AUROOM」を発表した。

 同社のバーチャルカラーは、自動車の塗装色が持つ明暗の変化や、カラーフロップ(角度による色調の変化)、輝きなどを捉え、写真のようにリアルに視覚化する。自動車デザイナーは、初期のデザイン段階からAUROOM上で車のモデルにバーチャルカラーを塗装し、リアルな印象を確認できる。AUROOMを用いることで、適切なカラーを容易に決定できるようになり、色彩設計プロセスが迅速化する。

 BASFでは、現在600色以上の塗料を欧州で生産している。それらの塗料から生成した膨大な外観データは、高度な数学モデルで処理され、同社の測色ノウハウによって色の正確さが確認される。自動車メーカーは、AUROOMプラットフォーム上で包括的なカラーデータにアクセスし、提供されるさまざまな3D形状やモデルCAD上でその色を描写できる。

 また、同社は確実な方法で色彩やエフェクトを実証するため、車体のさまざまな形状をシミュレートするバーチャル3Dカーの形状も開発した。自動車デザイナーは、AUROOMTMで色を視覚化する際、異なる自動車セグメントの形状を選択して、全体的なデザインコンセプトや色の互換性を評価できる。

photo 「AUROOM」を用いてバーチャルカラーを仮想的に塗装した車のモデル(クリックで拡大) 出典:BASF

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