大手コンビニチェーンがサプライチェーン管理ソリューションを導入:製造IT導入事例
SAPジャパンは、同社のサプライチェーン管理ソリューション「SAP Integrated Business Planning」をローソンが導入したと発表した。導入により、チェーン全体で食品材料破棄が約56%低減した。
SAPジャパンは2018年8月7日、同社のサプライチェーン管理ソリューション「SAP Integrated Business Planning」をローソンが導入したと発表した。「ローソン型次世代コンビニエンスストア」の実現に向けた取り組みの一環となる。
ローソンはこれまで、原材料調達から販売までの統合を進め、見える化・効率化を進めてきた。今回、機会ロスや破棄ロスを削減し、在庫リスクを最小化することで利益率を向上させる手段として、新たなサプライチェーンシステムの導入を決定。SAP Integrated Business Planningを採用した。
SAP Integrated Business Planningは、インメモリプラットフォーム「SAP HANA」を基盤とするクラウドベースのソリューション。サプライチェーンに関連するリアルタイムな情報に基づき、ビジネスプランを迅速に策定、調整、実行できる。
ローソンでは、導入決定から8カ月後の2017年3月に、一部商品カテゴリーで稼働を開始した。現在は、その適用範囲を拡大しつつある。導入後は、調達、製造、物流の各工程間にあるムダを排除したことで効率化が進み、チェーン全体で食品材料破棄が約56%低減したとしている。
- サプライチェーンのリスク管理、阻害要因とその克服
平時在庫のミニマム化とリスク管理は両立可能か? 相反する課題を同時に解決するには高度な情報化が必須だ。筆者の提唱するリスク管理のメソトロジーを紹介する。
- インダストリー4.0では、サプライチェーンを“丸ごと認証”する時代へ進む
インダストリー4.0を含むIoTによる製造業のビジネス革新の動きが加速している。IoTによる価値を最大化するためには「つながり」を実現することが最初のステップとなるが、その動きで重要となるのが標準化と認証である。創立150周年を迎える第三者認証機関であるTUV SUD(テュフズード)の会長であるシュテプケン氏と、同社CDOのシュルシンガー氏に、IoTによる製造業の変化とそれに伴う「認証」の考え方について話を聞いた。
- 「SCORモデル」を使ってサプライチェーンを考える
グローバルサプライチェーンを運営していく上で“世界共通言語”とも見られている「APICS」を専門家が解説していく本連載。3回目は、SCMに関するグローバルスタンダードのプロセス参照モデル「SCORモデル」について紹介する。
- IoT向け仮想通貨技術「IOTA」、富士通がサプライチェーン管理に活用
富士通はハノーバーメッセ2018に出展。インテリジェントダッシュボードやビジュアルラインなど工場向けのソリューションを紹介した他、新たにIoT向けの仮想通貨技術「IOTA」を活用したサプライチェーン管理システムのデモを披露し、大きな注目を集めた。
- 乗るしかない、この第4次産業革命というビッグウエーブに
本稿では、第4次産業革命という言葉の持つ意味、第4次産業革命を推し進める「デジタライゼーション」と「デジタルツイン」、第4次産業革命で重要な役割を果たす世代、そして第4次産業革命において日本の持つ可能性などについて解説する。
- 日本版第4次産業革命が進化、製造含む5つの重点分野と3つの横断的政策(前編)
経済産業省は2017年3月に発表した日本版の第4次産業革命のコンセプトである「Connected Industries」を進化させる。より具体的な取り組みを盛り込んだ「Connected Industries 東京イニシアティブ 2017」を新たに発表した。本稿では2回に分けてその内容をお伝えする。
- 「第4次産業革命」に抵抗感? 調査で分かった日本の製造業の本音
IoTやAIなどを活用する「第4次産業革命」の動きが活発化している。しかし、国内外の企業を調査したアンケートでは、日本の製造業はこの革命に積極的な姿勢を見せているとは言い難い。いわば、第4次産業革命に対してやや及び腰になっているといえる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.