「モノづくりに携わる人」だからこそ、もう無関心ではいられない情報セキュリティ対策。しかし、堅苦しい内容はちょっと苦手……という方に向けて、今日から使えるセキュリティ雑学をお届け! 今回は、従業員による機密情報の持ち出し(情報漏えい)について紹介します。
少々気になる事件がありました。工作機械大手のDMG森精機が2018年1月に「弊社社員による製品据付情報持ち出しについて」というリリースを発行しています。これは、同業他社に転職しようとしていた当時の社員が、社内のデータを持ち出そうと画策したという事件でした。持ち出そうとしていたのは、DMG森精機の製品がどこに納入されていたのかという重要な情報です。
» 脆弱性はなくならない、事故発生を前提とした対策があなたの工場を脅威から守る
» 産業用ロボットがハックされる!? トレンドマイクロがサイバー攻撃のリスクを検証
» 【徹底解説】つながるクルマ「コネクテッドカー」のセキュリティ課題と対策
» IoTデバイスを狙うマルウェア「Mirai」とは何か――その正体と対策
» 製造業が「WannaCry」から学ぶべきこととは?
ITが関係する事件は、何も外部からのサイバー攻撃だけではありません。情報漏えい事件は「内」からも発生する可能性があります。特に最近では、退職、転職時に情報を抜き出し、それを持ち帰ってしまうことや、情報自体を転職先に売り込むといった行為も散見されます。そういう意味では、このDMG森精機の事件もある意味“よくある事件”といえます。
しかし、このリリースにはちょっと感心する“続き”がありました。その点について、リリースでは下記のように述べています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.