中高生を対象としたFAB甲子園の2017年のテーマは「未来の楽器」だった。環境情報学部 専任講師の藤井進也氏は「楽器さえ自分で一から作って、新しい音楽を作っていければ面白い」と語った。審査基準は3Dファブ技術が効果的に使われていること、今までに見たことのない未来を感じさせるもの、そして見た目、音、演奏パフォーマンスがカッコイイ/カワイイことだ。
優秀賞は、高校2年の大嶋俊之さんによる「動きを音楽に! 装着型楽器『arm』」。外見は楽器に見えないが、手に一体化させた状態で演奏する。特に制作過程がよかったとのことで、最初は単純だった音をより心地よい音にしたり、自分の体の一部のように扱うために手の3Dスキャンなどを行ったという。他にも内部に収める基板形状や、スピーカーを付ける場所など随所にこだわりが見られた。
特別賞は中学1年の小野侑誠さんによる「float gyrateon(フロートジャイラテオン)」。こちらも一見、楽器には見えないが、大きい方の上部を回して音を出し、小さい方で音の高さを変える。形状がコロンとしていて音もかわいい。ディスクジョッキーから発想を得て作られたとのこと。精密にプリントされており、操作感にこだわりが見られたという。
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