HUDの奥行きと大画面を両立、マイクロミラーの実装面積縮小も : 車載情報機器
テキサス・インスルメンツは、車載用のHUD(ヘッドアップディスプレイ)システム向けにディスプレイ技術「DLPテクノロジー」を進化させたチップセット「DLP3030-Q1」と、それをサポートする複数の評価モジュールを発表した。
テキサス・インスルメンツ(TI)は2017年11月20日、車載用のHUD(ヘッドアップディスプレイ)システム向けに表示技術「DLPテクノロジー」を進化させたチップセット「DLP3030-Q1」と、それをサポートする複数の評価モジュールを発表した。自動車メーカーやティア1サプライヤーの鮮明で高画質なHUD開発を支援する。
DLP3030-Q1チップセットを使うことで、7.5m以上の仮想イメージ距離に投影可能なAR HUDシステムを開発できる。独自のアーキテクチャによって、投影距離が長い場合に発生する太陽光負荷に耐えるHUDの開発が可能になった。画像の奥行きを強化するとともに最大12度×5度の広視野角の画像表示機能もサポートする。
パッケージの小型化も図った。デジタルマイクロミラーデバイスの実装面積は65%縮小し、より小型のPGU(ピクチャージェネレーションユニット)の設計を可能にした。動作温度範囲は-40〜105℃で、輝度は1万5000cd/m2 としている。全米テレビジョン放送方式標準化委員会のフルカラー色域性能で125%を実現した。7.5m以上の仮想イメージ距離での日射対策を簡素化する。光源はLEDからレーザーまで対応しており、ホログラフィック・フィルムや光導波路技術もサポートする。
アルパインとコニカミノルタ、車載用3D AR HUDを2021年に量産
アルパインとコニカミノルタは、AR(拡張現実)技術を応用したヘッドアップディスプレイ(HUD)の共同開発を行う。2017年1月にコニカミノルタが発表した車載用3D ARヘッドアップディスプレイの技術を高性能化し、2021年度の量産化を目指す。
AR表示がずれない世界初の車載ヘッドアップディスプレイ、コニカミノルタが開発
コニカミノルタは「世界初」(同社)の車載用「3D AR HUD(3次元拡張現実ヘッドアップディスプレイ)」を開発した。ドライバーの視点を動かしても、周辺の車両や歩行者などに重ね合わせたAR(拡張現実)表示がずれないことを特徴とする。2018〜2019年を目標に商品化を進める。
メータークラスタの表示に奥行き感を、HUDの機構を応用
カルソニックカンセイは、「人とくるまのテクノロジー展2016」において、HUD(ヘッドアップディスプレイ)を応用して奥行きのある表示を実現したメータークラスタなどを搭載したコックピットを出展した。接近車両を検知する電子ミラーや、手元を見ずに操作できるタッチ入力デバイスなども組み合わせ、視線移動の少ない安全運転を実現する。
スズキの「マイルドハイブリッド」が進化、モーターでのクリープ走行が可能に
スズキは軽自動車「ワゴンR」「ワゴンR スティングレー」をフルモデルチェンジして発売した。「軽自動車として初」(スズキ)となるヘッドアップディスプレイなど先進安全技術を採用したほか、マイルドハイブリッドシステムを改良してモーターでのクリープ走行が可能になるなど環境性能も向上した。
未来に追いついた? 映画や漫画に出てきそうなカーナビ
パイオニアがカーナビ向けに開発したHUD(ヘッドアップディスプレイ)が大きな反響を呼んでいる。「『ドラゴンボール』に出てくるスカウターのようだ」「『宇宙兄弟』に出てくる宇宙ナビのようだ」……。漫画やSFに出てきそうなこのカーナビ、開発にはどのような苦労があったのか。同社の開発担当者に話を聞いた。
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