HUDの奥行きと大画面を両立、マイクロミラーの実装面積縮小も車載情報機器

テキサス・インスルメンツは、車載用のHUD(ヘッドアップディスプレイ)システム向けにディスプレイ技術「DLPテクノロジー」を進化させたチップセット「DLP3030-Q1」と、それをサポートする複数の評価モジュールを発表した。

» 2017年12月08日 16時00分 公開
[MONOist]

 テキサス・インスルメンツ(TI)は2017年11月20日、車載用のHUD(ヘッドアップディスプレイ)システム向けに表示技術「DLPテクノロジー」を進化させたチップセット「DLP3030-Q1」と、それをサポートする複数の評価モジュールを発表した。自動車メーカーやティア1サプライヤーの鮮明で高画質なHUD開発を支援する。

 DLP3030-Q1チップセットを使うことで、7.5m以上の仮想イメージ距離に投影可能なAR HUDシステムを開発できる。独自のアーキテクチャによって、投影距離が長い場合に発生する太陽光負荷に耐えるHUDの開発が可能になった。画像の奥行きを強化するとともに最大12度×5度の広視野角の画像表示機能もサポートする。

 パッケージの小型化も図った。デジタルマイクロミラーデバイスの実装面積は65%縮小し、より小型のPGU(ピクチャージェネレーションユニット)の設計を可能にした。動作温度範囲は-40〜105℃で、輝度は1万5000cd/m2としている。全米テレビジョン放送方式標準化委員会のフルカラー色域性能で125%を実現した。7.5m以上の仮想イメージ距離での日射対策を簡素化する。光源はLEDからレーザーまで対応しており、ホログラフィック・フィルムや光導波路技術もサポートする。

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