ビズリーチがインターネット上での事業承継M&Aマッチングプラットフォーム「ビズリーチ・サクシード」を発表。事業承継を検討している企業は、登録から案件成約時まで利用料は完全無料。コストの心配なく事業承継を進められるという。
中小企業の後継者不足が深刻だ。団塊世代の引退が相次ぐ中、2025年には中小企業経営者の6割以上となる約245万人が引退時期を迎えるといわれている。日本企業の99%を占める中小企業、その事業承継が日本経済の深刻な課題となっている中、新たなインターネットサービスが登場した。
ビズリーチは2017年11月28日、インターネット上での事業承継M&Aマッチングプラットフォーム「ビズリーチ・サクシード」(https://br-succeed.jp/)を発表。同日から正式サービスの運用を開始した。同サービスは同年9月からテスト版サイトの運用を行っており、既に500件以上の事業承継M&A案件の登録があったという。
ビズリーチ・サクシードでは、事業承継を検討している企業(以下、譲渡企業)が会社や事業の概要を匿名で登録可能で、譲り受けを検討している企業(以下、譲り受け企業)がその情報を検索して閲覧できる。またM&A仲介会社や銀行・信用金庫、税理士法人などのアドバイザリー企業や中小企業支援センターといったアドバイザーとも連携し、事業承継市場の活性化を図るという。譲渡企業とアドバイザーのプラットフォーム利用料は無料。案件成約時の手数料(取引額の1.5%)は譲り受け企業が支払うので、譲渡企業はコストの心配なく事業承継を進められるという。
同社代表取締役の南壮一郎氏は「自治体との連携・委託事業で中小企業の後継者採用も支援してきたが、後継者採用に加え事業承継の支援も不可欠であることを目の当たりにした。マッチングサービスを通じて自社の市場価値を知り、経営の選択肢を広げていってもらう。これはビズリーチがキャリアの世界で行ってきたこと。事業承継という大きな社会課題を解決するために、われわれが培ってきたノウハウが生かせると考えた」と新サービス開始の背景を語る。
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