今回はドイツ ベルリンでのリモートワークが中心のワークスタイルについてご紹介します。在籍したスタートアップでは、毎日顔を合わせることは必ずしも必要ではありませんでした。インターネットにつながっていれば、どこにいても誰とでも仕事ができるのです。
本連載も今回が最終回となりました。今回はドイツ ベルリンでのリモートワークが中心のワークスタイルについてご紹介します。HIGH MOBILITY(以下ハイモビリティ)でのワークスタイルは非常にユニークだったので参考になればと思います。
ここ数年、国内外問わず「リモートワーク」という働き方が注目されています。まずはじめに、「リモートワーク」がどのような働き方を指すのか定義を確認しておきましょう。デジタル大辞泉によると下記のように記載されています。
情報通信機器を利用して、自宅や会社以外の場所で事業所から任された仕事を行う勤務形態。育児や介護など、個々人の事情に応じながら、仕事と生活の調和(ワークライフバランス)を実現する働き方として期待される。
「働く場所」と「組織」の2軸から、リモートワークについて考えていきたいと思います。
まずは私がベルリンでどのように働いていたかをご紹介します。ハイモビリティは、ベルリンとエストニア タリンの2カ所に拠点があります。メンバーは6人で、そのほとんどがエンジニアです。拠点ごとに1つのチームというのではなく、1つのチームのメンバーが2つの拠点にいる形でした。ベルリンのメンバーは基本的に自宅で仕事をしています。中には、半年間でオフィスに来たのはわずか2回だけというメンバーもいました。やりとりは基本的にSlackが中心で、必要に応じてGoogle Hangoutを利用していました。
タリンにいるチーフエンジニアは、オフィスと自宅の割合が半々で仕事をしています。自宅ではお子さんの面倒を見ていることが多かったので、Hangoutを通してお子さんの声がよく聞こえてきていました。
エンジニアのメンバーは、ベルリンもしくはタリンのオフィスの近くに住んでいます。プロジェクトの内容に応じて外部の人にスポットで仕事を依頼することもありますが、外注の相手が住んでいる場所については特に制限はありませんでした。私が担当していた案件でも、ポルトガルに住んでいるデザイナーに仕事を依頼し、slackでやりとりしました。週に1度、ドイツとエストニア、ポルトガルの3カ国をHangoutでつないで進捗を共有していました。
さらに私の場合は、本籍であるリクルートテクノロジーズの人とも週1でミーティングを設定していました。相手は、日本にいるマネジャーやベルリン駐在の先輩でした。駐在している先輩は頻繁にイスラエルに出張していたので、ドイツと日本、イスラエルの3カ国をつないでのHangoutも頻繁に実施していました。
インターネットさえつながっていれば、地球上であればどこでも働くことができると感じる日々でした。
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