工学院大学が、新開発のソーラーカー「WING(ウイング)」を披露。同大学チームの応援大使に就任した女優の足立梨花さんが「見た目が丸っこくてかわいらしい。でも何だか速そう」と話すウイングは、外観だけでなくモーターにも工夫が凝らされている。
工学院大学は2017年6月29日、東京都内で会見を開き、新開発のソーラーカー「WING(ウイング)」を披露した。オーストラリア大陸の約3021kmのコースを縦断する「2017 Bridgestone World Solar Challenge(以下、WSC2017)」に参戦するための車両で、「右に倣うことのない、保守的とは真逆の攻めたデザイン」(同大学 工学部機械システム工学科 准教授の濱根洋人氏)を採用している。
工学院大学チームの応援大使に就任した女優の足立梨花さんも「見た目が丸っこくてかわいらしい。でも何だか速そう」という感想を持ったウイングは、“自然との共存”をコンセプトにデザインされた。丸みを帯びたコックピットに、車両名称の元になった羽(ウイング)のような3D曲面の太陽電池パネルが搭載されている。「他のチームは、ソーラーカーで一般的なカタマラン(双胴)型のデザインを採用することになるだろう。それとは一線を画すデザインだ」(濱根氏)。
WSC2015では、「実用的で安全なソーラーカー製作」というビジョンに合致する、2人乗り以上が対象となる「クルーザークラス」に参戦した工学院大学チーム。新開発のウイングで臨むWSC2017では、WSCの冠クラスである「チャレンジャークラス」に復帰する。
学生キャプテンの中川拓朗さんは「前回のクルーザークラスで最速タイムを記録した(ペナルティによる減点のため準優勝に終わった)こともあり、速い車両を作りたいと思った。速さを求めるなら、速さだけを競う冠クラスのチャレンジャークラスで勝ちたい。チーム全員の意思が一致した上で復帰を決めた」と説明する。また、WSC2017の規則変更によって、クルーザークラスでは走行タイムがほぼ考慮されなくなった影響も大きい。
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