ミリメーターは、3Dプリンタをネットワークデバイス化する「3DプリンタIoTキット」を発売した。3Dファイルをネットワーク経由でアップロードしたり、稼働状況をリアルタイムで遠隔監視できる。
ミリメーターは2017年5月23日、3Dプリンタをインターネットや社内LANから利用可能にする「3DプリンタIoTキット」を発売した。価格は、標準カメラ付きBaseセットが5万5000円(税別)となっている。
3DプリンタIoTキットは、スタンドアロンの3Dプリンタをネットワーク接続できるようにするハードウェア。USBケーブルによるPC接続や、SDカードなどの記憶媒体によるデータのやりとりが必要だった3Dプリンタをネットワークデバイス化することで、運用効率の向上が期待できる。同社は、同年1月から女性向けのフルオーダーシューズサービスを開始しているが、そのサービスに同キットを活用し、運用コストを大幅に削減した実績がある(関連記事:職人技と3Dプリンティング、AI、IoTで、フルオーダーメイドの靴を製作)。
3Dプリンタにケーブルをつなぐだけで簡単にネットワーク接続が可能で、外出先や別フロアなどから、3Dプリンタの稼働状況を映像/ログでリアルタイム監視できる。他に、造形中のエラーなど運用上の課題を早期発見したり、複数台の3Dプリンタをブラウザで一元管理するなど、運用コストの軽減に貢献する。
また、ネットワークからの3Dファイル(gcode)のアップロード/印刷、コミュニケーションツール「slack」へのメッセージ連携、タイムラプス映像作成、印刷記録の一覧表示、ホットエンド/ヒートベッド温度設定機能などを備えている。
今回発売した3DプリンタIoTキットは、オープンソースのRepRap製品を対象とする。キットの筐体は3Dプリンタで製作しており、14色から好きな色を選択できる。今夏には、材料のフィラメントを無駄なく使い切れるようにする、印刷の一時中断機能「フィラメントセンサーオプション」を追加する予定だ。
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