シトリックス・システムズ・ジャパンは、仮想デスクトップ「XenDesktop」や仮想アプリケーション「XenApp」などのワークスペースサービスの配信をクラウドで一元管理できる「Citrix Cloud」を国内市場で提供開始する。
シトリックス・システムズ・ジャパン(以下、シトリックス)は2017年2月22日、東京都内で会見を開き、仮想デスクトップ「XenDesktop」や仮想アプリケーション「XenApp」などのワークスペースサービスの配信をクラウドで一元管理できる「Citrix Cloud」を国内市場で提供開始すると発表した。
同社はこれまで、オンプレミスライセンスによって仮想化ソリューションであるXenDesktopやXenAppなどを提供していた。Citrix Cloudの投入により、これらの仮想化ソリューションはクラウドでも利用できるようになる。米国本社Citrix Systems ワールドワイドセールス&サービス担当 エグゼクティブ バイスプレジデントのカルロス・サルトリアス(Carlos Sartorius)氏は「2016年5月に発表したマイクロソフトとの協業を含めて、2017年はオンプレミスからクラウドへの移行を進めていく」と語る。
Citrix Cloudは、シトリックスがクラウド上で管理/運用する「管理プレーン」と、ユーザー側で管理/運用を行う「展開ロケーション」を分離した構造になっている。展開ロケーションについては、従来のオンプレミスライセンスで使用していたユーザー環境をそのままCitrix Cloudでも利用できる。「当社はこれまでも、ユーザー環境について、オンプレミス、ハイブリッドクラウド、パブリッククラウド、マルチクラウドをサポートしてきた。Citrix Cloudでもあらゆるクラウド、オンプレミスをサポートする」(シトリックス シニア フィールドレディネス マネージャーの竹内裕治氏)という。
今回Citrix Cloudで提供するのは、仮想デスクトップの安全な配信と管理を行う「XenDesktopサービス」、仮想デスクトップに加えて仮想アプリケーションの安全な配信と管理も行える「XenApp&XenDesktopサービス」、Webブラウザを仮想アプリケーションとして配信する「Secure Browserサービス」だ。年間サブスクリプションで販売する。
クラウドサービスとなったCitrix Cloudの最大の特徴は、仮想環境の構築や管理にかかる手間を大幅に削減できることだ。「従来はハードウェアの調達などから始める必要があったが、Citrix Cloudは専用ツールの『Citrix Smart Tools』を使うことで、数十分〜数時間で仮想環境を構築できるようになった」(竹内氏)。
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