Platioは、IoTアプリ開発がなかなか進みづらい現状分析から生まれた製品だ。インフォテリアネットサービス事業本部 マーケティング部 部長の松村宗和氏は「これまでは、クラウド開発、アプリ開発、機器メーカーという異なるスキルの保持者が密接に協力・調整しなければ、IoTアプリの開発や、その機敏な改善は難しかった。IoTアプリをノンプログラミングで開発できるPlatioは、その協力・調整が不要で、どの関与者も自分の強みを生かしながら、アプリ開発と機敏な改善を実現できる」と説明する。
Platioでは、IoTアプリを開発してしまえば、運用するためのクラウド環境も自動で準備する。現場でのIoTアプリ活用の結果を、アプリ開発側に即座に反映して改善し、再配布することで「小さく早く回す」というアジャイル開発のサイクルを進めらるわけだ。
なお、エー・アンド・デイの血圧計「UA-651BLE」、体温計「UT-201BLE」、体重計「UC-352BLE」、Cerevoの小型IoT機器開発向けモジュール「BlueNinja」、Senicの「Numio」、Texas Instrumentsの「SimpleLink SensorTag」などについては、Platioにあらかじめ通信仕様(GATT)が組み込まれているので、ワンタッチで接続できる。この他、Continua準拠のヘルスケアデバイスのように標準化されているものもワンタッチ接続が可能なようにしていく。「通信仕様を独自に定めている場合には、カスタマイズで対応することになるだろう」(松村氏)。
開発したアプリは、iPhone、iPadといったiOS端末で利用できる「Platio」アプリ上で運用することになる。顧客側でネイティブアプリにしたい場合は、別途の開発が必要になる。
現在は無償の評価版提供の段階となっており、PlatioのWebサイトから申し込むことができる。2017年1月下旬から有償での製品提供を始める予定。価格については「サブスクリプションモデルを予定しており、月額数万円程度に抑えたい」(松村氏)としている。
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