IoT製品の開発に関心を持つ人は多いと思いますが、「接続性の担保」はどう行うべきでしょうか。ここではAllJoynフレームワークを搭載したIoT製品の制作プロセスと、認証プロセスに焦点を当てて解説します。
ここ数年世間では「IoT」という言葉が非常に頻繁に聞かれるようになり、またさまざまなIoT関連の技術標準を規格する団体が生まれ、その標準に準拠した製品やサービスが世の中に出回り始めています。この記事を読まれている方の中にも「IoTで一旗あげてやる!」という血気盛んな方もいるのではないでしょうか?
そこで本稿では、そんな野心にメラメラ燃えている方のために、最高のアイデアを最小の手間と時間で実現する方法をご紹介したいと思います。
「最小の手間と時間で実現する方法」とはすなわち、オープンソースソフトウェアを活用し、製品を開発することです。本稿ではThe Linux Foundationが主催する協業プロジェクトである「AllSeenAlliance」で開発が進められている「AllJoyn」というオープンソースのIoTフレームワークを使用します。中でも本稿では、AllJoynフレームワークを搭載したIoT製品の制作プロセスと認証プロセスに焦点を当ててご紹介したいと思います。
(AllSeen AllianceやAllJoynの一般的な紹介に関しては、既にMonoistでも何度か取り上げられていますので、今回は割愛します。)
・Raspberry PiにAllJoynを移植して、IoTを自作する
・Allseen Allianceの中核技術「Alljoyn」とは何か
・ET2015:「Alljoyn」のいまをクアルコムブースで見る
IoT製品を作るための1つの大きなハードルは「いろいろな製品やサービスと相互接続する」という点ではないでしょうか。
そのためにさまざまな団体が作った技術標準や規格の情報を調査し、仕様を入手し、その仕様に基づいて実装するのではないかと思います。時には仕様が公開されていなかったり、入手するのに高額な入会金が発生したりすることもあるでしょう。そんな苦労の末に仕様を入手しても実装は各人が行う訳なので、接続性が本当の意味で保証される訳でもなかったりするはずです。
そこでオープンソースの登場です。
もし今これを読まれている方が既にクールなハードウェアだけはある、という場合、AllJoynフレームワークを活用すれば、ひょっとしたら明日のランチタイムくらいまでには世界に1つだけのIoT製品のプロトタイプが完成しているかも知れません。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.