これまで本連載ではCPIM、CSCP、SCOR-Pの概要が紹介されてきた。APICS認定資格には、この他に、CPIM認定者がさらに高度な要件を満たすことで受けられるCFPIM、2016年第2四半期認定開始予定のロジスティクス分野の認定資格のCLTD、資格取得者が認定要件を満たすこと申請可能なIDPが存在する。まず、これらのAPICS認定資格の全体像を、問題数、制限時間、合格基準、認定開始時期、累計認定者数の観点で表1に紹介する。
※1)CPIM、CSCPの合格基準は出題内容の難易度により毎回変動。上記は2015年統計値
※2)CPIM、CFPIM、CSCPは、5年毎の更新が求められる。SCM領域における各種取り組み・活動をポイント化し、累計ポイントが更新基準を上回れば更新可能。SCOR-Pは更新が求められていない。CLTDは不明
※3)2014年7月、APICS、Supply Chain Council(SCC)が合併。以降、APICSとして認定開始
※4)2015年7月、APICS、American Society of Transportation and Logistics(AST&L)が合併。CLTDは旧AST&L認定資格Certified in Transportation and Logistics(CTL)を前身とする資格として認定開始予定。各種詳細未定
各試験の形態、認定プロセスについて、以下で説明する。
各資格間の関係や位置付けを理解するのが難しいので、下記の図1で位置付けを説明する。サプライチェーンの範囲を横軸、目的を縦軸として、CPIM、CFPIM、CSCP、SCOR-Pの位置付けの整理・マッピングを試みた。
図1は、各資格の位置付けを理解するためだけでなく、APICSの資格・教育活用に着手する際の目安となるだろう。例えば、複数顧客の複数拠点、つまり横軸の「全体」側を対象とした物流業務を請け負う企業のマネジャー、担当者クラスの知識や共通理解の水準向上を「目的」とするのであれば、まずCSCPの学習に着目するのが妥当だということがいえる。
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