スマホでミニ四駆を操れる! “乾電池”の概念を覆すIoTガジェットが資金調達へベンチャーニュース(2/2 ページ)

» 2015年11月11日 11時00分 公開
[陰山遼将MONOist]
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実現できなかったアイデアを検討する「ヤミ研」

ノバルス 代表取締役を務める岡部顕宏氏。セイコーインスツルを退社してノバルスを設立した

 ノバルスは製品開発だけでなく、モノづくりのコミュニティ「ヤミ研」の運営も手掛けている。ヤミ研とは組織には秘密で進める製品開発のこと。エンジニアやマーケターが企業の枠を超えて集まり、所属組織ではなかなか実現できないアイデアの製品化を目指すコミュニティとして運営しているという。このヤミ研の活動の1つとして、「100日ラボ」という製品化プログラムがあり、そこから生まれた第1弾製品がMaBeeeになる(関連記事:諦めるしかなかったあのアイデア、企業の枠を超えた「ヤミ研」で製品化)。

 岡部氏は「企業に所属している多くの人が、自社では実現できないけど、本当はこういうものが作りたいなというアイデアを抱えている。ノバルスやヤミ研はこうしたアイデアを実現できる場を作りたいと考えて立ち上げたもの。MaBeeeはあるメーカーに務めるエンジニアが言った『自分の子どもと遊ぶプラレールを簡単に制御できるものを作りたい!』というアイデアから開発がスタートした」という。

「MaBeee」のプロトタイプ(クリックで拡大)

 岡部氏も以前は精密機械メーカーのセイコーインスツルに務めていたが、ノバルスの設立に向け同社を退社。MaBeeeは約1年半かけて、複数のメンバーで開発を進めてきたという。試作には3Dプリンタを活用。量産する場合は外装部分のみを海外で生産し、電子部品などの組み立てについては国内の工場で行う計画だという。

 また、ノバルスは2015年10月に開催された「CEATEC JAPAN 2015」に出展し、MaBeeeのプロトタイプを初披露している。そこでの反響について岡部氏は「CEATECでは多くの反響があり、例えば知育玩具への活用やクラウドサービスとの連携など、多くの企業や業種の方から『こういったコラボレーションをやってみたい』というアイデアをいただいた。MaBeeeはスマートフォンのアプリ次第で、さまざまな使い方が可能になると思う。製品化が実現したら一般の方からアイデアを募集したり、他の企業とのコラボレーションしたりなどのさまざまな展開も進めていきたい」と語っている。

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