日本モレックスの「ML-XT」は、防水・防塵規格「IP68」に準拠した防水接続システムである。自動車や農機、建機などの産業用車両、鉄道車両といった輸送機器の接続用途に向ける。
日本モレックスは2014年8月、防水・防塵規格「IP68」に準拠した防水接続システム「ML-XT」を発表した。自動車や農機、建機などの産業用車両、鉄道車両といった輸送機器の接続用途に向ける。
ML-XTは、業界標準のコネクタシステムとの嵌合で完全互換性を備えつつ、LSR(液状シリコーンゴム)の2色成形技術を用い、ハウジング部とシーリング部を一体成形することで、高い密封性を実現した。シーリング位置の修正や保持機能も備えており、取り付けやメンテナンス時にシーリング部の紛失や取り付け忘れといったケアレスミスを防止することができる。まずは2回路対応の製品から出荷を始める。なお、「SAE J2030」や「IP69K」(高圧スプレー)の認証も取得に向けて申請中である。
高い防水性能以外でもML-XTは、多くの特長を持つ。その1つが組み立て作業を簡素化できることである。他の同等製品が9部品で構成されているのに対して、ML-XTは6部品からなり、組み立て作業の簡素化と部品コストの低減を可能とした。また、最大定格電流13.0AのXRCターミナルを利用しているため、ハーネス製造で使用する治具を利用することができる。
この他、111Nを超えるターミナル保持力、プラグハウジングにロックラッチを備えることでプラグとリセプタクルを確実に嵌合、ハウジングは9色のカラーコードをオプションで用意し、高い視認性と容易なハーネス嵌合を可能とする。
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