頭の中のアイデアを「Arduino(アルドゥイーノ)」で実現!! 筆者と一緒にモノづくりの喜びや難しさを体験・体感してみよう。今回は、MP3プレーヤーシールドを使って、疲れて帰宅したあなたを優しく迎えてくれる「エア彼女」を作るぞ!!
新年度が始まって、あっという間に3カ月がたちました。進学や就職、はたまた転勤などで生活がガラっと変化した人も、新たな環境に慣れてきたころでしょうか。
春から一人暮らしをスタートした人も多いことでしょう。バタバタと忙しい時期はさほど気にならなくても、生活が落ち着いてくると「一人暮らしって、ちょっと寂しいな」という気持ちになりませんか? 特に、夜遅くに帰宅して、真っ暗な部屋の明かりをつける瞬間なんて寂しくて堪りません。
まぁ、そういう寂しさを味わう経験も人生には必要なのかもしれません。でも、疲れて帰宅したときに、「お帰りなさ〜い」と自分を出迎えてくれる存在がたまらなくほしくなることってありますよね。
……よしっ! 電子工作で何とかしようじゃないか!!
今回は、帰宅したときに「お帰りなさい(はあと)」と優しく出迎えてくれる「エア彼女」を作ってみます(画像1)。手に入らないものは作ってしまう。これこそがMONOist読者です!
帰宅して部屋の明かりをつけると、照度センサーが反応して「お帰りなさい」と音声を再生します。疲れているときに、優しく出迎えてくれる――。想像しただけで癒されます……よね。
エア彼女に“ニヤリ”とするか否かは個人差があるでしょう。もちろん、音声は好みに応じて変更可能です。単身赴任のお父さんは、離れて暮らす子どもの声で「パパ、お帰り!」と言ってもらうとか、ペットを飼いたいけど、禁止だから我慢しているという場合は、エア猫やエア犬にするのも楽しいかもしれません。
それでは、今回使用する部品を紹介します(画像2、表1)。
今回は、Arduino用の「MP3プレーヤーシールド」(SparkFun製)を使用しました。「シールド」というのは、Arduinoの機能を拡張するためのアドオンボードのことです。MP3プレーヤーシールドには、MP3デコーダICとマイクロSDカードスロットが搭載されています。自分で音声を再生する回路を組むのは大変ですが、このシールドを使えば、公開されているライブラリやサンプルコードを使って、マイクロSDカードに保存した音声をカンタンに再生できるのです(画像3)。
ピンヘッダは別売なので、自分ではんだ付けを行います。他のシールドと組み合わせる可能性も考えて、Arduinoシールド用ピンソケットを使いました。ピンが斜めになっていると、スタックできません。はんだ付けする際は、最初にピンを1本だけ固定し、垂直に取り付けられていることを確認してから全てのピンをはんだ付けします。
では、ブレッドボード上で回路を作成しましょう。回路図と部品配置図を以下に示します(画像4、画像5、画像6)。照度センサー(NJL7502L)は、足の長い方がプラスです。
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