3回目のワークショップのテーマとして取り上げたのが「IQ Light」だ。IQ Lightは同一のピースを多数組み合わせて作るランプシェードで、ピースの組み合わせによってさまざまな形状を作ることができるのが特徴だ。従来のワークショップでは“部品を組み立てる”という点だけに特化していたが、今回は「よりデジタルファブリケーションの雰囲気を伝えたかった。モノとしての作る楽しみがあり、完成したモノが“もらってうれしいモノである”ということを考えて、少し製作過程は難しいがIQ Lightを選んだ」と渡辺氏は話す。
IQ Lightの製作過程は以下のような流れだ。
ワークショップは2回開催となったが、小学生から40代まで合計9組が参加し、fabnaviによるIQ Light製作を行った。
今回のワークショップを通じ参加者からは「楽しかった」や「いい経験になった」とポジティブな反応がある一方で「表示だけで組み立てるのは実質は難しく、メンバーのサポートがなければできなかった」や「白い部品だけで分かりにくかった」など、今後の課題となる感想も多く出てきた。
赤塚氏は「IQ Lightそのものの製作方法の難易度が高く、必要となるモノづくりの作法につながるような部分まで表現しきれなかったところは次回以降の課題だと感じた。力の入れ具合や折り曲げ具合などの、明示化できない部分をどう表現していくかということをさらに研究していきたい」と話している。
今後は同様のワークショップをさらに開催する予定。赤塚氏は「次回は電子部品などを扱うことも検討している。さらに取り組みを広げていきたい」と話している。
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