案の定、大盛況のDMS2013の「ラピッドプロトタイピング・3Dプリンタ(RP)ゾーン」。外資メーカーの「3Dプリンタ」の他にも、日本メーカーの「3次元積層造形機」のブースにも注目してみよう。
2013年6月19日より、東京ビッグサイトで「第24回 設計・製造ソリューション展」(以下、DMS2013)が始まった。同展示会は、21日までの3日間開催される。
朝から大風が吹いていたにもかかわらず、今日の東京ビッグサイトには多くの人が訪れていた。特に、今回のラピッドプロトタイピング(RP)ゾーンの盛り上がりは、明らかに激しかった。取材の過程ですれ違う知人と会話しても、皆、同じ感想だった。
特に積層造形機関連の各ブースは待機する説明員の方々も次々とやってくる来訪者の対応に追われており、中には、記者がブースを訪問しても「取材は後にしてください」「説明員が足りていないので」と余裕がないところもあった。これは、昨年まではなかった状況だ。民放番組のテレビクルーを見掛ける数も明らかに増えていた。
DMS2013の幕開けは、3D-GANの水野操さんがMONOistの連載記事中で述べていた「3Dプリンタ狂騒曲」という表現そのものの盛り上がりだ。
3Dプリンタ関連のブースの説明員の方々に話を聞いたところ、ブースを訪れるのは、「取りあえず、今話題の3Dプリンタに興味があって見に来た」「いろいろ種類があるけれど、どういう違いがあるのか知りたい」という方々が多かったようだ。最近初めて3Dプリンタの存在を知ったと思われる人たちも目立った。そういう場合は、ソリューションを求めて、または確固たる目的を持って見に来ている感じではない……。
確かに、1ブースが広く、そこに並ぶ製品の種類が、とにかくたくさん。ここ数年で3Dプリンタメーカーの合併が進んだことも、そこに現れている。
3D Systems(スリー・ディー・システムズ・ジャパン)はインクジェット式3Dプリンタ「Projet」シリーズの他、2012年に買収したZ社の技術を利用したフルカラー3Dプリンタ「ProJet x60」を展示。カラー出力できる機種は来場者の注目が高いそうだ。今年は、個人向け3Dプリンタ「Cube」も展示ラインアップに加わっている。
オブジェットとストラタシスが合併し新体制となった“新・ストラタシス”ブースの規模も大きい。今回は、インクジェット式の「Objet」シリーズ、熱溶解積層法の「FDM」シリーズ、両方を出展した。
もともと旧オブジェット販売代理店だったアルテックはストラタシスと共同出展し、主にポータブル3Dスキャナーと、旧ストラタシスからの技術 FDMの製品説明にあたっていた。
ストラタシス販売代理店の丸紅情報システムズブースにはFDM式3Dプリンタ「FORTUS」や「Dimension」の他、インクジェット式3DプリンタのObjetが展示されていた。ちなみに、丸紅情報システムズブースは、3Dプリンタ以外にも3次元デジタイザなども展示しており、ストラタシスや3D Systemsのブースよりも小間数が大きい。
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