東京エレクトロン デバイスは、インテルのAtomプロセッサE600番台(E640/E680)を搭載し、SFF-SIG制定の業界最小フォームファクタを採用したCPUモジュール「CoreE600(TD-BD-C592LF)」を開発し、2011年10月より販売を開始すると発表した。
東京エレクトロン デバイスは2011年8月23日、インテルのAtomプロセッサE600番台(E640/E680)を搭載し、SFF-SIG制定の業界最小フォームファクタを採用したCPUモジュール「CoreE600(TD-BD-C592LF)」を開発し、2011年10月より販売を開始すると発表した(価格はオープンプライス)。
同製品は、現在、産業用組み込みボードにおける最小フォームファクタであるCoreExpressを採用した超小型(65×58mm)のCPUモジュールで、CPU、チップセット、メモリなどを搭載し、PCとほぼ同様の基本構成を実現している。
同製品を使用することで、新規開発の範囲はI/O搭載部分のキャリアボードのみとなり、従来のフルカスムCPUボード開発と比べて、開発費・開発リスクを低減できるという。また、同製品と評価用キャリアボードを組み合わせることで、ハードウェアとソフトウェアの並行開発が可能となり、開発期間を短縮、迅速な製品投入を実現するとしている。キャリアボードは、ユーザーの要求仕様に合わせてカスタマイズできるため、多品種少量生産ニーズにも柔軟に対応できるとのこと。
さらに、CoreExpressを採用したことで、従来必要だった制御用PCを製品筐体内へ取り込むことができるだけでなく、従来のCPUモジュール規格よりも基板面積を約50%削減できるため、自由度の高い基板デザインが可能だという。
同製品は、主に監視カメラ、医療機器、産業機器、メディアフォン、デジタルサイネージ、車載機器、タブレット機器、セットトップボックスなどの小型でパフォーマンスが求められる組み込みアプリケーションをターゲットにしている。
同社は、同製品の販売に加え、キャリアボードのカスタマイズ対応や、同社取り扱い製品(ザイリンクスFPGA、Windows、フェニックスBIOSなど)と組み合わせたシステム提案も行うとしている。
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