PTCジャパンは2009年1月7日、SMB(Small and Medium Business:中小企業)をターゲットにした新製品「Pro/ENGINEER Foundation EE(Essential Edition)」を発表した。同製品は2009年1月5日より、日本国内限定かつパートナー経由のみでの販売を開始している。価格は89万8000円で、2009年6月末までの期間限定としているが、状況を見て延長の可能性もあるという。
Pro/ENGINEER Foundation EEは、従来からあるFoundation XE(Extended Edition) の全機能から3つのモジュールを取り除くことで価格を落とした。
「製造業の景気が非常に厳しくなっている中、当社はユーザーに廉価で高機能なツールを提供していくことで、業界を活気付けていきたい」とPTCジャパン チャネル事業本部 本部長 神山 昌樹氏は話した。また「Foundation EEの価格はXEよりもさらに廉価となったものの、『ミッドレンジ3次元CAD』になったわけではない」と付け加えた。「このライセンスを基本にして、PLMを含んだシステムなどに拡張していくことも可能であるし、モデリング機能にはパラメトリックサーフェスなど高度なものも付いている」。
またFoundation EEで撤去したのはSMBのユーザーがあまり使用しないモジュールだという。同社ユーザーやパートナーの意見を取り入れ判断したとのことだ。
「これらのツールは設計現場と工場が離れている場合には有効。ただSMBだと、お互いが近場にあることが多く、そのような機能をあまり使用しないと想定した」とPTCジャパン 営業技術部 プリンシパル アプリケーション スペシャリスト 芸林 盾氏は話した。また、これらの機能がない以外はFoundation XEと変わらないとのことだ。
なお無料版の「Lite Manikin」「Lite CAE」「Lite CAM」の3つも標準で含まれる。ただしLite CAEとLite CAMは2月下旬予定のリリース時からとなる。「無料版ゆえに機能は制限されるが、機械設計者の検証には十分使ってもらえるレベル」と芸林氏は説明した。
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