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» 2007年12月05日 00時00分 公開

SELinuxは組み込みでその真価を発揮する!?組み込みイベントレポート(1/2 ページ)

ありとあらゆる組み込み技術が集結するET。3日間にわたる取材の中から、よりすぐりの最新情報・技術をお届け! 今年の注目は……。

[八木沢篤,@IT MONOist]

癒し系ロボ!? ロボぴちょんくん見参

 ルネサス テクノロジは、H8/300H Tinyシリーズ「H8/3687」をメインCPUに搭載した“ロボぴちょんくん”の展示デモを行った(画像1)

 H8/3687は、16bitタイマを2チャネル内蔵し、組み合わせて使うことでモータ制御が可能。また、シリアルコミュニケーションインターフェイスを2チャネル、I2Cバスインターフェイスを1チャネル内蔵しており、ネットワーク家電などにも応用可能とのこと。同製品により、サーボモータ28個の同時制御や加速度センサフィードバック制御、2軸レートジャイロフィードバック制御を行い、複雑な動作や転倒時の自動起き上がり、バランス制御などを実現しているという。

 ちなみにロボぴちょんくんとは、ダイキン工業のマスコットキャラクター“ぴちょんくん”が搭乗している(という設定の)ロボットのこと(動画1)。実際に展示されていたロボットは、「ロボカップ世界大会」ヒューマノイドリーグ4連覇を達成したTeam Osakaの主要メンバーであるヴイストンが開発したものだ。



画像1 ロボぴちょんに搭載されているボード
 

動画1 ロボぴちょんくんのパンチやオートプログラムによるダンスの様子 (出典:@IT MONOist編集部)
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 また、同社はH8/300H Tinyシリーズの後継としてH8S/2000 CPUコアを搭載し、従来比2倍の処理性能を実現した「H8S/Tinyシリーズ」を出展。同シリーズでは「イベントリンクコントローラ(ELC)」「ペリフェラルI/Oマッピングコントローラ(PMC)」などの新機能を追加している。

 ELCとは、動作中に発生する内蔵機能(タイマ、A/D変換機、DTCなど)が発生する割り込み信号により、ほかの内蔵機能を直接起動できるというもの。CPUが内蔵モジュール動作を個別に制御していた従来型の処理と比べて、CPU負荷が軽減し、リアルタイム性が向上するそうだ。また、PMCは端子に割り付ける内蔵機能の入出力を任意に変更できるというもので、ユーザーの基板に合わせた端子設定が可能になるというもの(画像2)

画像2 ペリフェラルI/Oマッピングコントローラのデモ


関連リンク:
ルネサス テクノロジ

http://japan.renesas.com/

H8/3687

http://japan.renesas.com/fmwk.jsp?cnt=h83687_h83687n_root.jsp&fp=/products/

mpumcu/h8_family/h8300h_tiny_series/h83687_h83687n_group/

H8S/Tiny シリーズ

http://japan.renesas.com/fmwk.jsp?cnt=h8s_tiny_series_landing.jsp&fp=/products/mpumcu/h8s_family/h8stiny_series

ロボぴちょんくん ロボット開発プロジェクト

http://www.daikinaircon.com/catalog/ca/robopi/


ボタン電池で約1400回の書き換え

画像3 薄型EPD(電子ペーパー)ビューワ

 エプソンは、「薄型EPD(電子ペーパー)ビューワ」を参考出展した(画像3)。同製品のサイズは、180×120mm、厚さ3mm、重さ57g。衝撃耐性を有するEPDモジュール(6.7インチ)自体の厚さは「2mm」で実現しているという。

 消費電力に関しては不揮発性ディスプレイのため、電力を必要とするのは表示書き換え時のみとなり、電力供給なしで表示データを保持し続けることが可能。さらに、反射型ディスプレイの採用により、バックライトも不要だという。これらの低消費電力化への取り組みにより、CR1220ボタン電池で約1400回のデータの書き換えを実現しているとのこと。

 ちなみに、同製品の表示原理は基材面にコーティングされた透明なマイクロカプセルの中に、帯電した白と黒の粒子に電圧を掛けて粒子を移動させることで表示する「マイクロカプセル型電気泳動方式」を採用している。

 今後の開発および普及への課題について説明員は「TFTとEPシートのコストが問題。EPシートは米E Inkのものを利用しておりコストが掛かっている」と話す。

関連リンク:
エプソン

http://www.epson.jp/

E Ink

http://www.eink.com/


喫茶店のテーブルで携帯電話を充電できる日も近い?

 同じくエプソンは、昨年もレポートした「無接点電力伝送モジュール Air Trans(S4E16400シリーズ)」を出展。今回は、開発中の「S4E16400/S4E16401(注)」によるデモも行われた(画像4)。同製品の伝送効率は最大約70%(モジュール入力/出力間効率)で、2次側で2.5W(5.0V、500mA)の電力を出力できるという。

:S4E16400が送電側モジュール(1次モジュール)、S4E16401が受電側モジュール(2次モジュール)。


画像4 線路の内側にある白い円形のモジュールを浮かすと電力供給がストップし、模型の電車が停止する


画像5 開発中の「S4E16400/S4E16401」

 2次側のコイルユニットは45×35×0.9mm、2次側の基板モジュールは20×17×1.7mmと薄型機器への組み込みも容易に行えるとのこと(画像5)。また、安全機能に関しては、2次側認識や金属検知、過電流/温度検知などを搭載し、満充電や機器を取り去った際に自動停止する機能を備えている。適用分野は携帯電話、ポータブルAV機器、玩具、業務用ハンディ端末などを想定しているという。今後の課題について説明員は「さらなる小型化と発熱を抑えること、そして伝送効率の向上」と話す。

 ちなみに、伝送最大電力0.5W(5.0V、100mA)を実現した「S4E16402/S4E16403」(画像6)は、ET2007期間中である2007年11月15日からサンプル出荷を開始。価格は1セット(1次側と2次側モジュール)で5000円(税別)とのこと。同製品を搭載した最終製品はまだ世の中に出ていないが、喫茶店のテーブルで携帯電話を充電するといったことが当たり前になる日もそう遠くはないように思う。

画像6 サンプル出荷を開始した「S4E16402/S4E16403」


関連リンク:
「S4E16402/S4E16403」のプレスリリース

http://www.epson.jp/osirase/2007/071030.htm

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