ロボット接客「使いたくない」が多数、しかし体験後には「楽しい」
コミュニケーションロボットによる接客を「利用したいと思わない」との回答が「利用したい」を上回る。しかし、接客体験者の6割は「楽しい」と回答。クロス・マーケティング調べのアンケートより。
Pepperを始めとするロボットでの接客業務を導入する企業が増えているが、実際に利用する来客としてはどう感じているのだろうか。クロス・マーケティングが一都三県の男女にアンケートを行った。アンケート期間は2016年5月14日〜15日で、有効回答数は1200サンプル。
「ロボット接客」体験者は10%未満
調査では1200のサンプルを有効回答として得たが、店頭などで接客を体験したことがあると回答した数は7.1%にとどまった。コミュニケーションロボットの存在を知っているの回答は高い数値(80.1%)となっており、認知度は高いものの接触点が少ないという現状が明らかになった。
「ロボット接客を利用したい」は少数派
コミュニケーションロボットによる接客を利用したいかの問には、「利用したくない」(全く利用したいと思わない+あまり利用したいと思わない)が43.3%と、「利用したい(利用したい+やや利用したい)」(24.7%)を大きく上回った。
利用したくない理由としては「会話の微妙なニュアンスなど、人間の接客の方が良い・勝っている」(27.4%)、「人間より時間や手間が掛かりそう」(26.9%)と技術的な改善によって変化し得る項目が上位に並んだが、「ロボットの接客自体が嫌だ」(25.4%)と接客業務のロボット化を好まない人も一定数、存在することが浮き彫りになった。
体験後には好評価
ロボットによる接客を体験したことがあると回答した数は7.1%にとどまっているが、体験者の感想としては「楽しい」(67.1%)、「親しみやすい」(49.4%)、「気軽に利用しやすい」(41.2%)と好意的な声が目立つ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「ロボアプリ開発者100倍増」狙い、PepperがAndroid対応
PepperがAndroid環境に対応。Androidアプリの実行が可能となる他、開発環境「Android Studio」からのロボアプリ開発も可能となる。 - 会話で感情推定するロボット「Tapia」、DMMが先行販売
DMM.comがMJIの感情認識機能を持ったコミュニケーションロボット「Tapia」(タピア)を2016年6月中旬より販売開始する。価格は9万9800円(税別)。 - ハウステンボス、広大な私有地でロボット社会の入り口を「こじ開ける」
ハウステンボスに、料理長がロボットのレストランなどを含めた「ロボットの王国」がオープンする。ロボットによる集客だけではなく、テーマパークの生産性向上やロボットが身近な社会の実現も視野に入れての取り組みだ。 - PepperがAzureで接客を「学習」、来店者の個人情報はどうなる
ソフトバンクロボティクスとマイクロソフトが、PepperとMicrosoft Azureを活用したリテールソリューションについて協業した。第1弾として、Pepperと大画面PC「Surface Hub」、Microsoft Azureを組み合わせた店舗ソリューション「未来の商品棚(仮称)」を2016年秋に販売開始する。 - Pepperにライバル、クラウド連携のヒト型サービスロボ「EMIEW3」
日立製作所が接客案内などを行うヒト型サービスロボット「EMIEW3」を2018年に市場投入する。クラウド接続を前提に、システムとして目的を果たす思想で開発されており、監視カメラや商品DBとの連携でサービスを提供する。