年間240時間の工数削減を達成 「字がきたないから」で始まった現場DX推進事例とは:製造IT導入事例

シムトップスは、高見澤のフードセグメントにおいて、現場帳票システム「i-Reporter」を導入し、製造記録および在庫出荷管理帳票を電子化したと発表した。

» 2026年10月26日 10時00分 公開
[MONOist]

 シムトップスは2026年10月23日、長野県を基盤に多岐にわたり事業を展開する高見澤のフードセグメントにおいて、現場帳票システム「i-Reporter」を導入し、製造記録および在庫出荷管理帳票を電子化したと発表した。

 高見澤では、食品関連の各事業部が独立して運営されており、管理基準や帳票形式などが異なっていた。そこで業務の平準化や標準化を進めるため、複数部門を統合したフードセグメントを発足させている。同組織再編を機にi-Reporterを導入し、チーズ部門からセグメント全体へと電子化が広がったという。

チーズ部門の電子化とエッジAIの活用

 高見澤のチーズ部門(小諸工場)では、1日約40枚の手書きによる製造日報の記入や、PCへの再入力といった二重作業が課題になっていた。同部門がDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する中、高見澤 フードセグメント 製造部・品質管理部の部長が、「自分の字がきたないから」という理由で帳票の電子化に関心を持ったという。製造日報をデータ化して基幹システムへの入力も自動化する目的で、i-Reporterを導入した。

 同部門では、同システムのオプション機能であるエッジAI(人工知能)型高速OCR「i-Repo EdgeOCR」も活用している。タブレットやスマートフォンのカメラでラベルや印字、バーコードなどを読み取り、帳票へ自動記録できる。賞味期限の自動入力と計算式によるチェックを組み合わせることで、入力ミスの削減と確認作業の負担軽減を実現し、作業時間を半分以下に短縮したとしている。

i-Repo EdgeOCRで賞味期限ラベルを読み取る様子(イメージ) 出所:シムトップス

青果販売部門への波及とセグメント全体での効果

 高見澤の青果販売部門(中野工場)でも、紙の帳票が業務を圧迫していた。同部門は商品ごとに異なる規格の管理が求められ、手書きと電卓による集計作業が負担になっていたという。

 チーズ部門での稼働が軌道に乗り始めた頃に青果販売部門の担当者が工場を見学し、製造現場で入力すれば紙を事務所へ運ぶ手間が省けることを知り、同部門は帳票の電子化を決定した。仕入れや箱詰めの記録を中心に、在庫管理や出荷管理などへ対象を広げている。

i-Reporterを使用している様子 出所:シムトップス

 また、改善提案の仕組みである「改善アワード」を通じて、改善事例の横展開も加速した。現在ではフードセグメント全体で108種類の帳票が定義されている。日々の記録が自動集計されるようになり、製造部と品質管理部では年間240時間の工数削減を達成したという。

※本記事は制作段階で生成系AIを利用していますが文責は編集部に帰属します(ITmedia AI倫理ポリシー)。

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