設計開発の知見をAIとの対話で蓄積、横断検索による回答生成にも対応:メカ設計ニュース

ギリアは、設計開発向けナレッジ基盤「GHELIA AutoDeck」の最新版「Ver.1.1」の提供を開始すると発表した。AIとの対話を通じてナレッジを作成する機能や、複数のナレッジを横断的に検索して回答を生成する機能などを追加した。

» 2026年10月26日 09時00分 公開
[MONOist]

 ギリアは2026年10月20日、マルチモーダルLLM(大規模言語モデル)を活用した設計開発向けナレッジ基盤「GHELIA AutoDeck」(以下、GAD)の最新版「Ver.1.1」の提供を開始すると発表した。AI(人工知能)との対話によるナレッジ作成機能や、複数のナレッジを横断的に検索して回答を生成する機能などを追加した。

 GADは、設計開発に関する文書や3D CADモデル、シミュレーションデータ、画像などをナレッジとして蓄積し、統合管理するプラットフォームだ。マルチモーダルLLMを用いて、3Dモデルやシミュレーションデータ、画像などの非構造データを読み込み、説明文を生成することで、設計開発に関する知見の蓄積と活用を支援する。

 今回のVer.1.1では、ナレッジの蓄積と検索/活用の両面で機能を強化した。

「GHELIA AutoDeck Ver.1.1」の主な機能 「GHELIA AutoDeck Ver.1.1」の主な機能[クリックで拡大] 出所:ギリア

AIとの対話によるナレッジ作成とテンプレート管理に対応

 ナレッジの蓄積に関しては、新たに「ナレッジワークスペース機能」を導入した。3Dモデルやシミュレーションデータなどを投入すると、LLMがチャット形式でユーザーと対話し、テンプレートの選択やデータの解釈に必要な質問、追加ファイルの送信などのやりとりを通じてナレッジを作成する。

 CADモデルや数値データなどの入力資料については、必須項目の設定を任意に変更できる他、ドラッグ&ドロップによるファイル入力にも対応した。また、自由テキストによって説明文の内容を補完したり、修正したりすることも可能だ。AIが説明文の下書きを生成し、ユーザーが内容を確認/補完した上で確定する仕組みとなっている。

ナレッジワークスペース機能 ナレッジワークスペース機能[クリックで拡大] 出所:ギリア

 併せて、ナレッジの記述形式を定義する「ナレッジテンプレート機能」を追加した。目的、観察、考察、結論といった章構成や使用するデータの種類を、業務工程や部署に応じて設定できる。ナレッジ作成時にLLMがユーザーへ質問する条件も設定/管理でき、登録時にはLLMが記述内容を自動で審査する。設定した受入基準を満たしていない場合には、書き直しを促すことも可能だ。

 テンプレートは工程や部署、プロジェクト単位で複数作成でき、試作評価など異なる種類のナレッジを並行して管理できる。これにより、ナレッジの記述形式や品質のばらつきを抑える狙いだ。

ナレッジテンプレート機能 ナレッジテンプレート機能[クリックで拡大] 出所:ギリア

複数のナレッジを横断的に検索し、AIが回答を生成

 ナレッジの検索/活用に関しては、検索用ユーザーインタフェースを変更した。GADは、自然言語によるテキスト検索に加え、3D CADモデルをアップロードして類似形状の過去事例を検索する機能も備える。図面番号やファイルの命名規則に依存せず、モデルの形状を基に関連するナレッジを探すことが可能だ。

 Ver.1.1では、関連事例の検索、原因調査、表形式での比較、箇条書き、要約などの検索メニューを用意した。検索時には「速度優先モード」と「精度優先モード」を選択できる。

 さらに、複数のナレッジを横断的に検索し、LLMが内容を読み解いて要約や回答を生成する機能を追加した。従来は検索条件に一致するナレッジを一覧表示していたが、新バージョンでは複数のナレッジを横断的に検索し、AIが共通項や抽象化された解決策を提示できる。

 例えば、複数の熱解析データに含まれる成功事例や失敗事例を横断的に検索し、AIが共通項や抽象化した解決策を提示するといった使い方を想定している。

 ギリアは、GADを既存のPLMやPDMなどのデータ管理システムに置き換わるものではなく、その上位に位置する「ナレッジレイヤー」として位置付けている。PLMやPDMなどによる従来の設計データの保管/登録にとどまらず、AIが構造化/生成したナレッジを蓄積することで、設計開発部門だけでなく、営業部門や経営層なども工程を横断して知見を活用できる仕組みの構築を目指す。

※本記事は制作段階で生成系AIを利用していますが文責は編集部に帰属します(ITmedia AI倫理ポリシー)。

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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。

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